今回は、「授業中・会議中に ” 内職される ” のを防ぐ方略」 ということについて少し考えてみます。
「内職」とは、古風なネーミングですが、いまだにこのコトバは生き残っています。

「内職する側」の心理については、一般的には、
” その授業や会議がムダ! ”
だと認識しているからです。
では、授業を行っている先生様や、会議を主催している人の心理はどうでしょう?
1.大事な授業・会議でなぜ「内職」などするのか?
2.「内職」してもいいけど、損をするよ!
3.仕方なく授業・会議をやっているので「内職」してもいいよ
という大まかなパターンがあると思います。
さて、授業を行っている先生様や、会議を主催している人にとって、「正解」はどれでしょう?
・学習者目線に立てば:3
・教える(伝える)側の目線だと:1
でしょうね?
勿論、こういったことはどの方向から物事を見るかによりますから、「正解」などはないのですが、
「学習の効果・効率化」
「生産性」
の観点から考えると、1~3 全てが「不正解」だと思います。
学校にとっても、会社にとっても本当は何のメリットもありませんし、学習者、社員にとっても同じです。
「内職」することによる学習効果も、仕事の進み具合や精度も決してよいとは思えません。
” 集中できない ”
からです。
先生様や上司の様子を伺いながら、「内職」するのですから ” 集中 ” などできるはずがありません。
集中できない学習や仕事であっても、敢えて「内職」するというのは、授業・会議を聞いているよりはマシという判断だとは思います(そうでない人もいるでしょうが、、、)。
” BESTではないが、BETTER ” という思考ですね?
まぁ、ムダだと思う授業・会議と比べれば ” BETTER ” なのかもしれませんが、、、、
では、テーマである「授業中・会議中に ”内職される ”のを防ぐ方略」とはどうすればいいでしょうか?
一番簡単な方略は、
” 授業・会議をやめること ”
です。
ですが、、、そういうわけにはいきませんね?
まずは、「授業」です。
授業で「内職」をしている生徒の多くは、
・授業している内容については、既に習得している
・自分の受験科目ではない
・直近にテストなどがあって、そちらの方が大事
というような状況にあるように思います。
直近にテスト、、という場合は、一夜漬けと同じで大した効果はないよと説明して納得してもらえばいいのですが(なかなか納得させるのは困難でしょうが)、
授業の内容を既に習得している場合は、TOTE-MODELの「事前テスト」に合格した人と同じで、そのインストラクションを受ける必要がないわけです。
また、大学等を受験するための科目でない(私立人文系での数学とか)のも同じで、受ける必要はないです。
ということで、先生様は、授業を始める前に、
「授業を受けたい人」と、「自習をしたい人」
を分ければいいのです。
「自習したい人」は別の教室へ移すとか、同じ教室ならかためるとかすればいいと思います。
” ご講演座学 ” が有効とは決して思いませんが、生徒が望むのであればそれでもいいように思いますし、自習したい生徒は、集中して学習できます。
しかし、この真っ当な ”提案 ”は受け入れられないと思います。
” 先生様のプライド ” があるからです・・・
さて次は、「会議」です。
会議で「内職」をしている人は、
・会議内容が自分の立場や自分の業務に関係がない
・早急に対応しないといけない仕事がある
ということですね?
早急に対応しないといけない仕事の場合は、正直なところ会議なんかに出ている場合じゃないでしょう、、、と思います。
会議内容が自分の立場や自分の業務に関係がない、というのは、日本企業特有のムダ且つ非生産性の象徴ですね?
よくあるのが、部署の定例会議や報告会議、、みたいなものです。
こういった会議で10人20人と集めて、会議に関係のある人は数人、、などということもよくあります。
”21世紀ですよ? 令和ですよ? ”
「会議」は、リーダーや長が「やめよう」と言えば済む話です。
実際に手を動かさないとできないような集まり(会議)まで否定するわけではありませんが、誰かが一方的に話して、ほとんどの人は聞いているだけというような会議は、ムダな時間を過ごしているということです。
昔読んだビジネス書に、「自分が発言する機会のない会議には出席しない」というのがありましたが、そんな程度のレベルではなくて、
” 会議などやめて、メールで伝える ”
ことが、最善な方略だと思っています。
” コミュケーションを取れるし、みんなの顔が見れるから、会議は重要であり、それも実際に対面しての方がいい ”
などという人がいますが、
「昭和」か「平成の前半」の時代に戻られたほうがいいですね・・・