louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

「フレキシブル・ラーニング(Flexible Learning)」が伸びないワケ ~ 「固定観念」と「既成概念」 ~

今回は、”「フレキシブル・ラーニング(Flexible Learning)」が伸びないワケ ” ということについて少し考えてみます。


「教育」「学習」の世界においては、一度決めたコトを最後までやり続けることが、結構な比率で ” 美学 ” 的に扱われる場合が多いと思います。

 

「やりぬく!」

 

だとか、

 

「初志貫徹」

 

みたいなコトバで、褒めたたえられます。


勿論、「目標」を達成するということにおいては、その通りです。

しかし、「教育デザイン」「学習方略」においては、” 形成的評価 ” を行い、成果が出ていない、もしくは出ない可能性がある場合、フレキシブルにデザイン、方略を変えていくということが重要になります。

そういったコンテキストから、「フレキシブル・ラーニング(Flexible Learning)」ということが考えられました。

フレキシブル・ラーニング(Flexible Learning)

(フレキシブル・ラーニング(Flexible Learning))


・学習者のニーズと状況に応じて学習の時間、場所、方法を自由に調整できる教育手法。

・学習者が自分自身の学習ペースやスケジュールを設定し、自分に最適な学習方法を選択できるようにすることを重視。

・学習者は、一対一の指導、グループ学習、オンライン学習など、自分にとって最も効果的な学習方法を選択することができる。

・従来の教室での授業だけでなく、遠隔教育やオンライン学習、自己学習などを組み合わせることが可能。

・様々な生活スタイルや働き方に合わせて学習が可能となり、アクセシビリティが向上する。

・学習者が自分自身の学習に対する責任を持つという側面もある。

・自分の学習目標を設定し、それを達成するための戦略を考え、自分自身の学習を評価する能力が求められる。

・教育者が学習者一人ひとりのニーズに対応できるようにすることで、より効果的な学習を可能にする。

・学習者が自分自身の学習をコントロールし、その結果に責任を持つことを可能にする。


(フレキシブル・ラーニングのメリットデメリット


(メリット)


・自己主導型学習

学習者は自分自身の学習ペースを設定し、自分に最適な学習方法を選択できる。学習者の自己効力感が向上し、学習意欲を高めることができる。


・柔軟性

学習者が自分のライフスタイルや働き方に合わせて学習を進めることができる。学習者は時間や場所の制約を受けずに学習を進めることができる。


アクセシビリティ

オンライン学習や遠隔教育を組み合わせることで、どこからでも学習が可能となる。


・個別化

教育者は学習者一人ひとりのニーズに対応した指導を行うことができまる。学習者は自分にとって最も効果的な学習方法を選択できる。


(デメリット)


・自己管理能力の必要性

自己管理能力を必要とする。学習者は自分自身の学習目標を設定し、それを達成するための戦略を考え、自分自身の学習を評価する能力が求められる。


・社会性の欠如

オンライン学習や遠隔教育を主体とするフレキシブル・ラーニングでは、学習者と教育者、または学習者同士の対面での交流が少なくなる可能性がある。コミュニケーション能力やチームワークのスキルが育たない可能性がある。


・テクノロジーへの依存

デジタル技術に依存する場合がある。テクノロジーへのアクセスが限られている学習者や、テクノロジーの使い方に不慣れな学習者は学習に困難を感じる可能性がある。


・評価方法の複雑さ

従来の評価方法が適用できない場合がある。学習者一人ひとりが異なる学習方法を選択するため、教育者はそれぞれの学習結果を公平に評価するための新たな評価方法を考える必要がある。


ということで、極当たり前の考えであり、教育をする側も学習者も ” 柔軟に ” 方略を変えていくことが肝心です。

 

しかし、現実には、固定観念「既成概念」に凝り固まって、そのようにできる人は限られています。

 

簡単な例で考えると、

オートマ車なのに、なぜブレーキを左足で踏まないのか?」

 

ということがあります。

よく言われる理由は、

・右足操作の場合は左足をフットレストに置いて踏ん張れるから。

・バック時など体をひねる場面、カーブなどで体に力を入れる場面、緊急時の踏み込み力いずれを取っても右足に劣る。

みたいなことです。


しかし、これはどう考えても ” 屁理屈 ” ですね?


「アクセルは右足、ブレーキは左足」で操作する方が、間違いなく合理的です。

 

因みに、私は30数年前に初めて自分の車を買った時からそのようにしています。

 

クラッチのあるマニュアル車ならブレーキを右足で踏まざるをえません。しかし、オートマ車を運転する際、左足は何もしてません、、、、。

 

「アクセルとブレーキを踏み間違えた、、、、」

という老人の事故をよく聞きますが、そのたびに、どうして古いマニュアル車時代の「固定観念」と「既成概念」を捨てられないのだろう、、、と思うのです。

 

この場合、運転者は「学習者」です。そして、教える側は「自動車会社」「教習所」になります。


現在、オートマ車でもブレーキは中央にあります。これを自動車会社が左に寄せて作ればすべてが解決します(勿論、今のままでもブレーキは左足で踏む方が合理的です)。


考えてみてください、子供でも運転できるゴーカート、レーシングカートは、「アクセルは右側、ブレーキは左側」についてますから、

「アクセルは右足、ブレーキは左足」となります。

 

つまりはそういうことです。

 

「フレキシブル・ラーニング(Flexible Learning)」が伸びないワケも、固定観念」と「既成概念」に凝り固まって、効果、効率、合理性を考えられない人があまりにも多いということです。