louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

教育に「自己評価(self-assessment)」を取り入れる危うさについて

少しだけ教育関連の専門書を読んだり、その手の研修(コーチングとか、いい加減な「教え方講座」とか、なんとかブートキャンプとか、、、)を受けた教育担当者が結構取り入れるのが、「自己評価」です。 人事の成果評価などでもよく「自己評価」を書かされま…

CLO(Chief Learning Officer)がいない日本企業に伸び代はない!

日本企業にはCLO(Chief Learning Officer)というポジションがありません。 CLOというと Chief Legal Officer(最高法務責任者)の方がまだ少しはメジャーかもしれませんね(コレもほとんど無いとは思いますが、、、)。 今日は、CLO(Chief Learning Officer…

情報化時代に「SQ3R法」は有効なのか? ~ The Essence of Learning ~

自己学習のメソッドは多くありますが、今日は超古い「SQ3R法」について、現代でも有効なのかということについて少しだけ考えてみます。 (SQ3R法) ・学習や情報の理解を助けるための読書方法。 ・1940年代にアメリカの教育心理学者フランシス・プレソット・…

「知性」と「知能」と「教育」と

今日は少し抽象的なお話です(いつもだけれど、、、)。 「知性(intellect)」 と「知能(intelligence)」の違いは何でしょう? 「人工知能」とは言いますが、「人工知性」という言葉はあまり聞きませんね(あるのかもしれませんが、、、)。 なんとなくわ…

「TPACK(Technological Pedagogical Content Knowledge)」より「2Pac」!

GIGAスクール構想なんていうものが出てくる前に、TPACK(Technological Pedagogical Content Knowledge)という考えがありました。 TPACK(Technological Pedagogical Content Knowledge)は、教師が持つべき知識を表すフレームワークです。 TPACKは3つの知…

「なぜ学ばないのか?」 企業内教育の根本的課題(「学びたいこと」と「学ばせたいこと」のギャップ)

今日は、タイトルどおり企業内教育の根本的課題である 「なぜ学ばないのか?」 というテーマで記します。 これまで何度も、企業での学習は「仕事」である! と書いてきました。 そうです、これは学校教育と違って「義務」なんです。 本来は、「学ばなければ…

反転授業(Flipped Classroom)が失敗するわけ ~ putting the cart before the horse ~

今日は、「反転授業」が失敗してしまう理由についての考察です。 「反転授業」はすでにトレンドからポピュラーになっていると思いますので、詳しくは説明しませんが、一応の定義としては下記のような教育形態をいいます。 (反転授業) 「授業で学習し、自宅…

「経験学習(Experiential Learning)」という ” 魅惑のコトバ ”

今日は、「経験学習(Experiential Learning)」について少し考えてみたいと思います。 「経験学習」で有名なのは、勿論、デビッド・コルブ(David Kolb)ですよね? (コルブの経験学習(またはコルブの学習サイクル)) 心理学者デビッド・コルブによって…

「モラヴェックのパラドックス(Moravec's paradox)」と「企業内教育」&「人材育成」 ~ paradox ~

「AI」という言葉が出てきたころ、モラヴェックのパラドックス(Moravec's paradox)ということがやたら語られることがありました。 これは21世紀になってAIがまた再注目された時にはあまり話題にはならなかったのですが、解決されたわけではなく、AIを宣伝…

スターンバーグのダイナミックテスト ~ 学習の可能性評価 ~

今日は、ロバート・スターンバーグ(Robert J. Sternberg)とエレナ・グリゴレンコ(Elena L. Grigorenko)の「ダイナミックテスト(Dynamic Testing)」についての考察です。 プログラミングの「動的ソフトウェアテスト」の話ではありません。あくまで「教育」…

「教育改革(Education Reforme)」についての単純な考察 ~ 学校教育と企業内教育 ~

ここ数十年、ことあるたびに 「教育改革が必要だ!」 とか、 「日本の学校教育が劣化したから、、、」 というような言葉を見かけます。 そこで、今日は、「教育改革(Education Reforme)」ということについて、「学校教育」と「企業内教育」という視点で考…

PIES (Personalized Integrated Educational System) と PSI (Personalized System of Instruction) ~ 「効率」か「効果」か? それが問題だ! ~

今日は、PIES と PSI について記します。 PIES =「個人に合わせた統合型教育システム」 PSI =「個別化教授システム」 PSI はもう半世紀以上前にフレッド・ケラーが考えたことで、書籍にもなっています(「教育者の成長」)し、知っている人も結構いるのでは…

「協働学習(Collaborative Learning)否定派宣言!」 ~ tell the truth ~

101回目、、、は、元に戻って、「教育」「学習」についての話です。 これも少し前のビジネストレンドですが、「協働」というのが取りざたされたことがありました(今でも言ってる人がいますね、、、)。 (協働) 複数の人や組織が共同で何かを行うことを指…

Reborn insight(「教育」&「思考」) ~ 必読の4冊紹介 ~

今日は、備忘録としてのこのブログの100件目という節目なので、「教育」や「思考」について影響を受けた4冊の本について紹介します。 どの本もポピュラーなものなので、既に読んだ方も多いと思いますが、もし持っていたら再度読み返してみて下さい。一度目…

「デジタルバッジ」の行く末は、「SCORM」や「Tin Can」?

「デジタルバッジ」もしくは「オープンバッジ」を一部の企業やアカデミアが推奨しだして、それなりの年月が経ちました。 周りで「デジタルバッジ」について見聞きした経験があるでしょうか? ほとんどの人がないのではないでしょうか? 私は、その昔、熊大の…

「ライゲルースの精緻化理論(Riegeluth's Elaboration Theory)」と「ロバート・フリッツのミディアムショット」

今日は、通称「グリーンブック」:「学習者中心の教育を実現する インストラクショナルデザイン理論とモデル」で有名な、チャールズ・ライゲルースの「精緻化理論」と、「学習する組織」のピーター・センゲの師匠(?)である「偉大な組織の最小抵抗経路」等…