自己学習のメソッドは多くありますが、今日は超古い「SQ3R法」について、現代でも有効なのかということについて少しだけ考えてみます。
(SQ3R法)
・学習や情報の理解を助けるための読書方法。
・1940年代にアメリカの教育心理学者フランシス・プレソット・ロビンソンによって提唱された。
・"Survey(概観)"、"Question(疑問)"、"Read(読む)"、"Recite(復唱)"、"Review(復習)"の5つのステップを順番に行うことで、高度な理解と記憶の向上を目指す方法。
1. Survey(概観)
学習する内容をざっと見て全体像を把握する。章のタイトル、見出し、図表、要約などを見て、内容の概要を理解する。
2. Question(疑問)
概観した内容に対して疑問を持つことで、学習への関心を高める。自分が何を学びたいのか、何を理解しなければならないのかを明確にする。
3. Read(読む)
詳細に読み進めていく。この際、自分が持った疑問が解消されるかどうかを確認しながら読むことが重要。
4. Recite(復唱)
読んだ内容を自分の言葉で言い換えたり、要約したりする。これにより、理解度を確認し、記憶を強化する。
5. Review(復習)
一定時間が経過した後、読んだ内容を振り返る。復習することで、記憶を定着させ、長期記憶に移行させる。
ということです。
「学習」になっているでしょうか?
”完全になってますね!”
というか、至極「当たり前のことを、当たり前にやる」ということが目標達成においては一番の近道ですね。
基本中の基本です。
勿論、SQ3R法にもいくつかの弱点があります。
1. 時間がかかる
徹底的に理解し、記憶に定着させるための方法。そのため、単に情報を読み進めるだけのパッシブな読書よりも時間がかかる。短時間で大量の情報を吸収しなければならない場合には、あまり適していない。
2. 全ての情報に適しているわけではない
主に教科書や学術論文など、複雑で深い内容を理解するためのもの。一方で、小説やエッセイ、ニュース記事など、一度読むだけで理解できるような情報に対しては、SQ3R法を適用する必要はない。
3. 習慣化が難しい
習慣化することが重要。しかし、5つのステップ全てを毎回適用するのは難しい。
4. 自己評価が難しい
「Recite(復唱)」のステップでは、自分自身で理解度を評価する必要があるが、自分で自分の理解度を正確に評価するのは難しい。
といったことです。
しかし、このSQ3R法の弱点は、そのまま学習者の成果(成績)の差と一致するとも言えますね?
その「成果の差」を無くす(小さくする)ことが「教育」なわけです。
「学習」は学習者個人で行う行為ですが、それをサポートすることが「教育」だということです。
情報化時代(?)の現在、サポートするツールも手段もメソッドもいくらでもあります。よって、今はSQ3R法をサポートすることが容易になっているということです。
結論としては、
情報化時代に「SQ3R法」は有効なのか?
はい、有効です!
「教える」でなく、「サポート」があればさらに有効です!