louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「リフレクション(reflection)」について ~ 学習の文脈において ~

今日は、「リフレクション(reflection)」について考えてみます。 「リフレクション」というと、通常は「反射」とか「反省」とかの意味で使われますが、「学習」の文脈においては「内省」というコトバで扱われることが多いと思います。 「反省」というネガ…

教える人のコスト意識 ~ nobody knows ~

今日は「教える人」・「教える側」の「コスト意識」について考えてみます。 小中高の先生様、大学の教授・准教授様、企業内の教育担当者様、、たちは、はたして、「教育」を行う「コスト」というものを意識しているでしょうか? 年間の大枠や、研修依頼の見…

学習者の「ティッピングポイント(Tipping Point)」

21世紀に入った頃、ビジネスの世界で「ティッピングポイント(Tipping Point)」という考えがトレンドになりました。 「ティッピングポイント(Tipping Point)」は、マルコム・グラドウェルの世界的ベストセラーのおかげで知っている人も多いですし、様々…

「NTeQ(iNtegrating Technology for inQuiry)モデル」の考察

今日は、「NTeQモデル」について少しだけ記します。 (NTeQモデル) 教育技術の一つで、コンピュータを教育に活用するための指導法モデル。 NTeQは " iNtegrating Technology for inQuiry" の略で、直訳すると「問い探求のための技術統合」を意味する。 学習…

「ツァイガルニク効果とオヴシアンキーナー効果」を”教育方略”に盛り込んではいけない!

いくつかの教育関連の研修(高額)や、何冊かのビジネス書などで、「ツァイガルニク効果」や「オヴシアンキーナー効果」を教育や仕事に使いましょう! みたいなことが拡散されていたりするので、そのことについて少し記します。 この二つの効果は、かなり覚…

「ナッジ(Nudge)」を企業内教育に活かす ~ 選択させる自由 ~

今日は、前にも少しだけ記した「ナッジ(Nudge)」について、どのように「教育」に活かすことができるか? を考えてみます。 「ナッジ(Nudge)」は、「実践行動経済学/リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン」で有名になりましたね! ベストセラー…

「コンサルタントという体裁」にお金を捨てる愚かさ

今日は、日本における「コンサルタント」について少し記してみたいと思います。 アメリカ大手コンサルタント会社を辞めて会社を起こしたり、ビジネス書ブームに乗って名前を売った人たちのおかげ(?)で、日本でも多くの企業が様々な「コンサルタント会社」…

「実行機能」を高める「モンテッソーリ教育」? ~ Make dreams come true ? ~

まず、今日は 「実行機能:遂行機能(Executive Function)」 について記します。 発達障害や脳のワーキングメモリ関連で語られることが多く、あまりに当たり前のことで「教育・学習」の分野ではそれほど頻繁に出てくるコトバではないのですが、共通する部分…

「エキスパートインタビュー」は「学び」に転換できるのか?

様々な場面で、「エキスパートインタビュー」が行われています。 ノーベル賞受賞者や、その道の第一人者を招いて「ご講演」の後に行われたり、もっと身近なものでは、業績を上げた社員をピックアップして、その話を聞くなんてことがありますね? 勿論、エキ…

「経営学者」による「教育」の捉え方 ~ expert,master,professional ~

最近は「専門家」というコトバの意味が少し安くなってしまっていますが、今日は「専門家」は自分の「専門」で頑張ってほしい、、「餅は餅屋」というお話です。 『創造する経営(Management in Small Doses)』で有名な経営学者ラッセル・エイコフは晩年に「逆…

「ワラスの4段階理論(Wallas’ 4stages theory)」 ~ Creative ~

今日は、”創造的思考プロセス” を説いた「ワラス(ウォーラス)の4段階理論」についての考察です。 これも一時期、人材育成、人事関連で ”トレンド” になりかけたので、知っている人も多いと思います。 「パースの三分論モデル」「ヤングの五段階」「川喜田…

「過剰学習」と「エビングハウス」 ~ Over or Forgetting ~

「過剰学習」(Overlearning)は、必要なのか? という論点で記します。 (過剰学習)とは、簡単に言うと、 学習者が必要な知識やスキルを身につけた後も、同じ内容を続けて学習すること。 です。 (機械学習や統計学の、「過学習」「オーバーフィッティング…

「学習性無力感」、そして「マイクロマネジメント」

今日は、職場では「やる気がない」とか、「向上心がない」とかで済まされることが多い「学習性無力感」と、「マイクロマネジメント」についての考察です。 (学習性無力感:Learned helplessness) 「自分の行動が結果を伴わないことを何度も経験していくう…

「人間中心主義」という考え方と「教えない教育」

「人間中心主義」と「教育」の関連から少し考えてみます。 「人間中心主義」というと、「人間性心理学」のカール・ロジャースのことが浮かびますね? カウンセリングで有名なカール・ロジャースの「療法」の概念としては、 (無条件の肯定的関心) カウンセ…

教育における「覚醒ポテンシャル(Arousal Potential)」の立ち位置

インストラクションをデザインしたり、テスト問題を作る際に、昔からよく引用される理論(?)に、「覚醒ポテンシャル(Arousal Potential)」がありますね? 「人間は単純過ぎるものには快感を感じないが、複雑すぎるものには不快感を感じ、その中間に快感…

「マルザーノのタキソノミー」について ~ New Taxonomy of Educational Objectives ~

今日は、「ロバート・マルザーノのタキソノミー」について少し考えてみます。 ロバート・マルザーノは「New Taxonomy of Educational Objectives」という書籍で、教育的な目標を理解し、分析し、組織するための新しいフレームワークを提案しています(日本語…

「自己主導型学習(self-directed learning; SDL)」と「放置教育」

以前、「自己調整学習(Self-Regulated Learning)」について記しましたが、アカデミア界(?)では、その上(先?)に「自己主導型学習(self-directed learning; SDL)」があるとされています。 同じ学習ですが、「自己調整学習(Self-Regulated Learning…

「英語教育」と「社内公用語の英語」 ~ JiTは? ~

今日は、日本における「英語教育」と、「社内公用語の英語」について考察をしてみたいと思います。 「学校教育」「企業内教育」それぞれで「英語教育」が行われていますが、どうも「教育」の方向性が違うように感じられるのです。 まずは、「学校教育」での…

「多重知能理論」について(ほんの少しだけ思うこと)

今日は、「多重知能理論」について少し考えてみます。 「多重知能理論」は、Multiple Intelligence理論(MI理論)として、ハワード・ガードナーによって提唱されました、、、 ・・・なんてことはどうでもよくて、さっそく内容です。 要は、「知能」について…

「ファインマンテクニック」という”都市伝説”

今日は、「ファインマンテクニック」についての考察です。 ファインマン 因みに、リチャード・ファインマンは「物理学者」であって、「教育」の専門家では無かったということを、最初にエクスキューズしておきます。 (ファインマンテクニック) 理解と学習…

「教える側」の偽陽性(false positive)について ~ 今日より明日がいい日に ~

「偽陽性(false positive)」は、コロナ禍の検査において有名になった言葉なので知ってる人も多いでしょう? 偽陽性 感染の検査では「感染していないのに検査が陽性になる偽りの陽性」みたいなことですが、ある一部の社会的な言葉の定義としては、 「パターン…