louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

教える人のコスト意識 ~ nobody knows ~

今日は「教える人」・「教える側」の「コスト意識」について考えてみます。

 

小中高の先生様、大学の教授・准教授様、企業内の教育担当者様、、たちは、はたして、「教育」を行う「コスト」というものを意識しているでしょうか?


年間の大枠や、研修依頼の見積もり、教材費用、、、くらいは、予算作成時に意識するかもしれませんね?


しかし、いざ実施となると、そういったことは頭からすっぽり抜け落ちるということがないでしょうか?


学校教育の場合、


・教育は大事だから

・何より生徒が大事でしょ?

・細かいことを言わないで!

・将来の素晴らしい人材を育成するため

・物を売ってるわけじゃないんだから

・家庭の責任

・神聖な、、


なんていう「言い訳」が様々なところから聞こえてきます。


学校教育に関しては、事あるたびにSNS等でも、安易に、日本教育の敗北」だとか、「今の教育はどうなってるんだ!」「教育にお金をかけない国は亡びる」なんていうワードを毎日のように見かけます。


それに対応して、「教師の待遇を知ってるか?」「家庭を犠牲にしてるんだ!」「給料上げろ!」「人文系に人が来ない」、のような「教える側」からの反発もありますね?(”教師のバトン”のような愚痴しか言わないのは大嫌いですが、、、)


確かに、今の日本が学校教育に「税金」を投入しないという状況は最悪で、国を今後成長させたいと思うなら、小学校から大学院まで「無償」にすることが必要です。

そして、現状のような理工系重視人文系の人もお金も減らすという政策については全く賛成できません(おかげで、熊大のインストラクショナルデザインが崩壊したのですから、、、、残念)。

 

一方、企業内の教育についてはどうでしょう?


・間接部門だから

・面倒だし

・評価されない

・教育期間が終わったら遊んでると思われている

・予算は部門長が決めたことだし


みたいな、これまた「言い訳」ばかりですよね?


大きな企業の場合、「教育部(名称は様々)」「人事部」なんていう部署が「教育」「人材育成」を担当しているわけですが、これまで何度も記してきたように、国と同じで、

コスト意識

企業経営者の99.9%は「教育・学習・人材育成」に関心も知識もなく、重要性の意識はほとんどありません。


だから、会社の収益が好調な場合は、それなりに予算をつけ、業績が悪ければ最初にお金をカットします。

 

俗にいう「教育はコストであり、投資ではない」

という状況にあるわけです。

 

学校教育、企業内教育のこのような状況は、何度も記していますが、「教える側」にもいくつもの大きな問題があるわけです。


「教育・学習」について”わかった気になって”何も学ばない下らない研修講師の言葉や手法をそのまま鵜呑みにして「教える」といった人が大半ですからね?

その内容については今日は記しませんが、


それともう一つ大きな問題として「教える人のコスト意識」があるわけです。

これまで講演や情報共有のような場で、


「教育をやるのなら、ROI(投資対効果)を常に提示しましょう!」


と何度も言ってきましたが、

おそらく、日本の学校、企業において「教育」「人材育成」でROIを常に出している機関は”ゼロ”だと思います!

もし、常にROIを出しているというところがあったら教えてもらいたいです。


・教育はお金ではない!

・人材育成でROIなんで出せるわけない

・他の要因が多すぎてムリ

・ROIなんて出しても無意味

・成果が出るのは先のことだから


というこれまた「言い訳」が聞こえてきます。


こういった「言い訳」、これこそ正に「コスト意識のなさ」です!


「教育」にかかわる経費としては、

「教材費」
「講師費」
「会場費」
「運営費」
「交通費・宿泊費」
機会費用
「教育担当の人件費」
「インフラ費用」

など、いくらでもありますよね?

ROIが出せない部門の教育なら、上記のような経費を常に出し「教える側がコスト意識」を持つこと、、、、それが重要だと思うのです。


まず、「教育部」「人事部」の長「コスト意識」を持って、部下に常に「コスト」を”提示”させるということができれば、すべての状況は変わってきます。

 

勿論、そんな面倒なことはやりたくない、というのが当たり前ですが、当たり前のことを何十年もやってきて「成果」がでていないわけですから、「当たり前」を捨てることからしか、「教育・学習・人材育成」のおかれた状況は変えられません。


コスト意識を持つと、教育の「効果」「効率」を考えざるをえなくなります。

 

そうすれば、これまでのように「教えるといった行為を放棄」しないとダメだということからスタートできるはずです(それでも同じことをやる人たちは、違う部署にいってもらいましょう!)。

・ご講演座学
・マイクロマネジメント
・垂れ流しの e-Learning
・1on1

こんなバカげたことをやめるために、、、