louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

人材育成

「人材育成」というモノ ~ そんなに大きく振りかぶらないでも ~

今回は、”「人材育成」というモノ”について考えてみます。 以前、日本e-Learning大賞 とかいう催しに教育の概要を出したところ「人材育成特別部門賞」なんていうものを貰ったことがありますが、、、 「人材育成」って、、、非常に曖昧過ぎる概念ですね? 一…

「学習の継続性評価」について ~ 日本の大学の成績証明書 ~

新入社員採用時、学生時代の成績を評価する企業は非常に少ないのが現状です。 一応、「成績証明書」を出してもらうものの、ほとんど参考にされないのが実情のようです。 「成績証明書」の内容の信用性等については後で触れますが、”意味不明の入社試験”や”面…

「批判はしない!」という”謎ルール”のもたらす憂鬱

会議、ワークショップで、「グランド・ルール」と称して、 「批判はしない」 ということが最初に宣言されたりします。 学会では、 「若手育成のために、批判はしないでください」 なんて言われます。 これって、どうでしょう? おそらく、「グランド・ルール…

「自分は他人よりできる」と思っている ~ 人材育成と評価の乖離 ~

今回は、「人材育成と評価の乖離」ということで、少し考えてみます。 「人材育成」というと、 ・個々の従業員の能力やスキルを高め、その人材が組織の中で最大限に活躍できるように支援し、その成長を促進すること。 ですが、 「能力」や「スキル」を高める…

いまだに「ほうれんそう」「ソラ・アメ・カサ」などと教える、”日本の人材育成”

入社するやいなや、「研修」というほとんど無意味なものが待ち受けていますね? 「人材育成」の名のもとに、人事部や、教育担当の部署なんかがやってきて、聞くのが苦痛な、わけのわからない「研修」をやります。 正直なところ、ほとんどが無意味なので、「…

SMEや教師には、「インストラクショナルデザイン」を学ばせない方がいい!

企業においては、 ・SME(Subject Matter Expert:内容領域専門家)・インストラクター 学校では、 ・教師 に、 「インストラクショナルデザイン」を学ばせない方がいい! という考察です。 SMEにインストラクショナルデザインを学ばせるな! 極論といえば、…

「ドロップアウト予測」という”無意味さ”と”ムダ”

AIが再注目されてから、以前よくやっていた”学校や会社を辞める人たちの特徴や原因”を分析する「ドロップアウト予測」がまた息を吹き返しています。 昔は、ベイジアンネットワーク(Bayesian Network)を使った「ドロップアウト予測」なんかが、学会で毎年の…

教える人のコスト意識 ~ nobody knows ~

今日は「教える人」・「教える側」の「コスト意識」について考えてみます。 小中高の先生様、大学の教授・准教授様、企業内の教育担当者様、、たちは、はたして、「教育」を行う「コスト」というものを意識しているでしょうか? 年間の大枠や、研修依頼の見…

「コンサルタントという体裁」にお金を捨てる愚かさ

今日は、日本における「コンサルタント」について少し記してみたいと思います。 アメリカ大手コンサルタント会社を辞めて会社を起こしたり、ビジネス書ブームに乗って名前を売った人たちのおかげ(?)で、日本でも多くの企業が様々な「コンサルタント会社」…

「経営学者」による「教育」の捉え方 ~ expert,master,professional ~

最近は「専門家」というコトバの意味が少し安くなってしまっていますが、今日は「専門家」は自分の「専門」で頑張ってほしい、、「餅は餅屋」というお話です。 『創造する経営(Management in Small Doses)』で有名な経営学者ラッセル・エイコフは晩年に「逆…

「ワラスの4段階理論(Wallas’ 4stages theory)」 ~ Creative ~

今日は、”創造的思考プロセス” を説いた「ワラス(ウォーラス)の4段階理論」についての考察です。 これも一時期、人材育成、人事関連で ”トレンド” になりかけたので、知っている人も多いと思います。 「パースの三分論モデル」「ヤングの五段階」「川喜田…

「なぜ学ばないのか?」 企業内教育の根本的課題(「学びたいこと」と「学ばせたいこと」のギャップ)

今日は、タイトルどおり企業内教育の根本的課題である 「なぜ学ばないのか?」 というテーマで記します。 これまで何度も、企業での学習は「仕事」である! と書いてきました。 そうです、これは学校教育と違って「義務」なんです。 本来は、「学ばなければ…

スターンバーグのダイナミックテスト ~ 学習の可能性評価 ~

今日は、ロバート・スターンバーグ(Robert J. Sternberg)とエレナ・グリゴレンコ(Elena L. Grigorenko)の「ダイナミックテスト(Dynamic Testing)」についての考察です。 プログラミングの「動的ソフトウェアテスト」の話ではありません。あくまで「教育」…

Reborn insight(「教育」&「思考」) ~ 必読の4冊紹介 ~

今日は、備忘録としてのこのブログの100件目という節目なので、「教育」や「思考」について影響を受けた4冊の本について紹介します。 どの本もポピュラーなものなので、既に読んだ方も多いと思いますが、もし持っていたら再度読み返してみて下さい。一度目…

「ロジカルシンキング(logical thinking)研修」と「ご講演座学」と「MECE蝉」 ~ useless things ~

もう20年以上前に、「ロジカルシンキング(論理的思考)」というトレンドがありました。 そして、「ロジカルシンキング」はトレンドからポピュラーなものに進化しました。 今でも、多くの企業で新人教育や管理職教育などで「ロジカルシンキング研修」なん…

PPK ( Principled Practical Knowledge ) について ~ behavior or cognition ~

PPK とは、 「実践に即した原則的な知識 (Principled Practical Knowledge)(Carl Bereiter,2014)」 「具体的な問題を解決する場面で構築される知識であり,「どうすればいいのか(know-how)」だけでなく,「なぜそうするのか(know-why)」の特徴を持ち合…

自己マスタリー(Personal Mastery) > チームビルド ~ Sweet dreams are made of this ~

大好きなセンゲの「学習する組織」の5つのディシプリンで、もっとも重要だと思うのは、やはり「自己マスタリー」だといつも思うのです。 (自己マスタリー) 個人の成長と学習に関するディシプリンであり、人生において自分が 心から求めている結果(創り出…

「ミネルバ大学」に関する無責任な考察 ~ 大学と呼んでいいのか? ~

以前から、オンライン大学というと、よく「ミネルバ大学」が! っていうことがよく話題になりました。 日本においても、いくつかのオンライン大学が生まれています。 しかし、一般的には、オンライン大学というと、通常の大学よりかなり下に見られる傾向があ…

すっかり「揺り戻された」企業内教育について ~ フリッツ&センゲよ永遠に! ~

コロナが流行り始めた頃、「「教える」から「学ばせる」に変化する レバレッジ・ポイント ~ニューノーマルは ”One-Size-Fits-All” ではなく ”Adaptive”~」というタイトルで、講演したことがあります。 その時に危惧した状況が現実になっていて、とても悲し…

Just in Time について ~ 「ひつまぶし」 が食べたい ~

Just in Time(JIT)といえば、まず思いつくのは「トヨタ」ですよね? この「トヨタ」の、在庫を少なくして「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」供給するための生産計画は、効果、効率ともにすさまじい成果を出し、「トヨタ」を「世界のトヨタ」に押…

どうしても e-Learning が必要なら・・・Part.6

「動画の再生スピード」について「1.3倍が最も学習効果がある!」なんていうのは言語道断、、全く教育も学習も何もわかっていない人の発言なので、気にすることはありません。無視しましょう! 前にも記しましたが、ここで重要なことは「動画」であれ「静…

リスキリングに踊らされる ~ Dancing in the Dark! ~

正直に(?)言います。今、あなたの会社で人事や教育担当部署が「リスキリング」と言い出してたら、、、、あなたの会社の「教育」は終わっています! これもさんざん言っているように、数年後(もしかしたら来年)には消えてなくなっている「ビジネス・トレ…

ハックに焦がれて、、、(hack to the future) Part.3

第三回は、これです! hack③:カーネギー単位を捨てる カーネギーって? アメリカの、、、あの下らないベストセラー『人を動かす』で有名なデール・カーネギー? 人は動かない! もしくは、「鉄鋼王」のアンドリュー・カーネギー? 大富豪! まぁ、どっちか…

「Top Down」 か 「Bottom Up」 か ?  ~ 正解など何処にもない ~

企業内教育をよい方向にもって行こうと、IDや学習、教育の理論を学ぶことは最も重要です。分析し、デザインをし、方略を考え、形成的評価を行い、、、、というのは当たり前のことです。 しかし、いざ提案、布教(?)、実施ということについて、企業において…