コロナが流行り始めた頃、「「教える」から「学ばせる」に変化する レバレッジ・ポイント ~ニューノーマルは ”One-Size-Fits-All” ではなく ”Adaptive”~」というタイトルで、講演したことがあります。
その時に危惧した状況が現実になっていて、とても悲しい気持ちです。
3年前、コロナが流行り出し、多くの企業が「在宅勤務」を採用して、会議はZOOMやTeams、教育、研修はすべて 「e-Learning」、「オンライン」という状況が始まりました。
そして、世間ではいつものようにビジネストレンドが生まれ、「ニューノーマル」という言葉で溢れました(それで私も便乗したのですが、、)。
「ポスト・コロナ」という言葉も。
当時、「アフター・コロナ」なんてことも言われましたが、コロナが簡単に終焉するなどという楽観的な考えをしなかった賢明な人たちは「ポスト」という言葉を使いましたね?
(その講演が e-Learning 関連のものでしたので)、私が最も発信したかったことは、「e-Learning にとっては最後の大きな発展のチャンス!」ということでした。
この 「e-Learning」 を「企業内教育」と置き換えて考えてみました。
そう、「在宅勤務」で勤務形態が変わり、「オンライン」で教育・研修を行うということは、これまでの意味のない企業内教育を180度転換させることのできる最高(且つ最後の)機会であったわけです。
しかし、まだコロナは全く終焉をむかえてはいませんが、世間では「もう終わった」感じになって、「在宅勤務」は徐々になくなり、研修も対面で、、、、という風になりつつあります。
この「もう終わった」感じは、「わかったつもり」と被りますね?
また、このタイミングで別のビジネストレンドである「DX」も参画して、これ以上ない状況が整っていたのです。
ところが、、、事態は最悪の状況・・・・・
ロバート・フリッツの言う、
「揺り戻し」
にあってしまい、以前より悪い状況になってしまいました。
では、なぜこの絶好の機会を逃してしまったのでしょう?
簡単です、「何もしなかった」&「成果を出さなかった」につきます。
すべての企業内教育が「オンライン」になった当時、鈴木克明先生もインタビューをうけていて、「オンラインだからといってこれまで以上の結果を期待するな」というようなことを言っていて、、、、少し残念に思った記憶があります。
(アカデミアからすれば、真実を語るしかなかったのでしょうが、ここでアクションをおこさなかったことが大きな転機となってしまったですね、、、)
今、「成果」を出さずに、いつ出すの?
と思っていました。
結局、3年間、単に対面を「オンライン」にしただけで、当然何の「成果」も出せずに、今に至ります。
この3年間で得をしたのは(?)、ZOOM、LMS業者、DX推進のIT業界だけという、あまりに酷い結果です。
肝心の企業内教育は進歩するはずもなく、数段階後退してしまいました。
やっと、中学生レベルの[AI」であるChatGPTなんかも出てきたのに、、、その使い道と言ったらお笑いにもならない感じです。
まぁ、私が描いた未来が楽観的過ぎたのは事実ですが、ほんとに企業内教育を意味あるものにする「最後の」機会だったわけです。
「システム思考」での「ベバレッジ」を見過ごし、、、「負のループ」に入ってしまった企業内教育、、、、
さて、、どうするべきですかね?