louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

マイクロラーニングってどうよ? ~ Hemingway or Saki ? ~

e-Learning のコンテンツを作る際、ポイントや案件ごとに短く単元を区切って、各コンテンツの時間は5分くらいまで、、、にするという「マイクロラーニング」は有効でしょうか?


実際の企業内教育の e-Learning の多くが10分~30分なんて感じじゃないでしょうか?

 

これは「マイクロラーニング」とは、きっと呼ばないんでしょうね?

 

以前、「マイクロラーニング」を推奨するLMS業者に、その定義を訊いたことがあります。

 

回答は、、、

 

「5分くらいまでの短いコンテンツです、、、、」

 

という、、、、、???

 

まぁ、コンソーシアムなんかもあるようですから、ある程度の定義はあるんでしょうが、ようは最初に記したように、細かく内容を切って単元を分け各単元の映像の長さを5分くらいまでにしたモノ、、、ですね、、きっと。


なんだかなぁ~ って思いませんか?

 

私は、この言葉が流行った時に、そう思いました。

 

わざわざ「マイクロラーニング」なんて呼ばなくてもいいんじゃない?

 

単なる方略の1つでしょ? って。

わざわざマイクロラーニングとか言わなくても、、



そりゃ、人の短期記憶なんて容量が少ないから、言いたいことはわかるし、長いより短い方がいいのは当たり前ですね。


考え自体は、間違っていないと思います。


でもね、、、、その「マイクロラーニング」の形式で学習すれば誰もが内容を習得できるのか? っていうことです。


元は30分あった映像を6分割して1コンテンツ5分の単元に分けたとして

 

ほんとにそれだけで学習の習熟度に差が出るんですかね?

 

短期記憶には残りやすいでしょうが、、、所詮、短期記憶、次の単元がやってきたらもう消えてますよね?

 

何度も同じ単元(内容)を繰り返しやるなら差はつくでしょうが、

 

通常は、1単元視聴して、事後テスト、を6回繰り返して終了ですよね?

 

1回1回の事後テストは確かに最後に6つの内容を問うより正答率はいいでしょうが、はたして翌日同じテストをしたら差はでるでしょうか?

 

あまり効果があるように思えないんですよね?


「マイクロラーニング」を推奨するLMS業者があまりにも怪しかったこともあり、私的には懐疑的です。


また、継続性も疑問です。

 

よく宣伝文句に「通勤時に!」とか「空いた時間に!」とか「たった5分で!」とか「学習の習慣化!」なんてことがありますよね?


うちの子供もスマホで、「マイクロラーニング」と定義されたコンテンツを受講していました。内容は英単語やリスニングでした。

 

最初の一週間は、確かにすごく楽しそうにやっていました。


しかし、次の週には1日休み、次の週には3日休み、、、結局、一か月もたたずにやめてしまいました。


毎日、1単元は5分、、、、これなら続けられると思うでしょう?

 

いや、それができないんです!

 

学生で、自分が学びたいと思って取り組んだ結果がこれです。


これが企業内教育の e-Learning だったらどうでしょう?

 

強制されなければ「絶対やらない!」ですよね?


そして、「強制」するのであれば、「マイクロラーニング」であろうが、1時間のコンテンツであろうが、受講してテストで満点取らなければ給料減額(そんなことは現実にはできないけれど)とすれば同じ結果だと思います。


そこが一番のキモなんです。

 

企業内教育で学習内容を習得させようと思ったら、今のところ、「強制」しかないのです。


学生なら余程の超進学校でなければ、学習するもしないもあなたたち次第、、、なんてことも言えるでしょうが、

 

企業の場合は違います。

 

会社側がお金をかけて教育を行っているんです。

 

まぁ、動画のコンテンツによるインストラクションなんて「ご講演座学」をビデオに撮っただけのものだから、それ自体がダメダメということがほとんどですが、それは一先ず横に置いておいて、

 

「マイクロラーニング」が有効か? 

 

と言われれば、、、、

 

「有効かもしれないし、そうでないかもしれない」

 

としか言いようがないです。

 

細切れにしている分、実際の収録の時間は余計にかかるでしょうし、セットアップするのも手間がかかります。

 

ということで、「マイクロラーニング」にはほとんど何も感じません


「マイクロラーニング」です! なんて言ってくるLMS業者とは話をする気にもなりませんね、、、、

 

まぁ、今回は内容については記しませんでしたが、多分、内容ややり方によっては、成果を出せるものもあるかもしれません。

 

でも、それってわざわざLMSでやる必要があるの?

 

ってことです。

 

昔の単語帳の方が成果を出せる場合も多いに違いない、、、とか思っています。