AIが再注目されてから、以前よくやっていた”学校や会社を辞める人たちの特徴や原因”を分析する「ドロップアウト予測」がまた息を吹き返しています。
昔は、ベイジアンネットワーク(Bayesian Network)を使った「ドロップアウト予測」なんかが、学会で毎年のように発表されていました。
現代は、デープラーニング(Deep Learning)なんでしょうね?
統計のことはよくわからないのですが、そういった発表を聞いて、「なるほど!」と思うこともありましたが(あくまで手法ということについて)、
やはり最後には、
「あまりにも、無意味だ、、、」
と、思ってしまうのです。
「ドロップアウト」した学生や社員の分析をして、今後「ドロップアウト」しそうな人を予測することは、大学でも企業の人事部でも大昔からやられていました。
退学、退職の理由をわざわざヒアリングしたり、アンケートをしたり、テスト成績、業績項目を収集したり、教授や准教授、上司や同僚に推測させたり、、、、したデータ(?)を何年分も集めて、
大学の場合は、研究室員の論文のネタとしてベイジアンネットワークやデープラーニングを使って、、、
企業の場合には、最後は自分たちで責任を取りたくないので、「コンサル」に依頼するわけです。
さて、何が「問題」でしょう?
普通に考えたらわかりますよね、、、
「大学や会社を辞める理由は、個人個人すべて違う」
ということですね。
こんなことさえ日常に追われて(?)わからなくなっているわけです。
また、集めたデータのほとんどすべてが「ゴミ」です。
「ゴミ」を元データとして、ベイジアンネットワークやデープラーニング、そして「コンサル」が大好きな「フェルミ推定」なんてしても、
最終的なアウトプットとして吐き出されるのは「ゴミ」です。
因みに、「フェルミ推定」なんていうものを重視しているという時点で、個人的には「コンサル」という商売の如何わしさを表している気がします。
話を「ドロップアウト予測」に戻しますが、
これは、以前記した「優秀社員のコンピテンシー」を特定して、一般社員にそれを実行させよう、、、ということと同じです。
また、前提知識の確認もせず、レベル別に分けたデザインもしない、「平等」という名を掲げた現在の学校教育、企業内教育と同じです。
全くのデタラメ、費用のムダ、時間の浪費、、、、
です。
また、そういったいい加減な「予測」をまだ辞めていない学生や社員のいい加減なデータと照合して、「ステレオタイプ」を作り上げ、
「彼はアブナイ」
とか、
「3年以内に辞めそうだ」
とかで、
これまたわけのわからない「対策」を立てたりするわけです。
・「コーチング」
・「1on1」
・「人事面談」
・「360度評価」
・「コンピテンシー評価」
・「メンターメンティ制度」
・「行動科学マネジメント」
・「自律性」
・「エンゲージメント」
・「ウェルビーング」
・「レジリエンス」
・「インサイト」
・「バリュー」
・「ロジカルシンキング」
とか、、、、いくらでもありますね、、、
勿論、そんなことはわかった上で、昇進や昇給の為だけにやってる人たちもいますね?
そういった人たちがいいとは決して思いませんが、
これまでの経験から考えると、大半の人たちが、「ゴミデータ」を「ゴミ」だと認識できず、統計やコンサルは間違えない、、、、、ように考えてしまっているように思うのです。