louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

CLO(Chief Learning Officer)がいない日本企業に伸び代はない!

日本企業にはCLO(Chief Learning Officer)というポジションがありません。

 

CLOというと Chief Legal Officer(最高法務責任者)の方がまだ少しはメジャーかもしれませんね(コレもほとんど無いとは思いますが、、、)。


今日は、CLO(Chief Learning Officer)の必要性ということについてのお話です。

 

CEO, COO, CFO, CHRO とか、何でも「真似」が大好きで、「事例主義」の日本企業では、「いい加減な学校教育」、「間違った教育」の影響で、「教育・学習の重要性」という概念がほとんどありません。


というか、毎度記しているように誰もが「わかったつもりの一億総教育評論家」であるため、従業員の「教育・学習」は「コスト」としてしかとらえられない経営者ばかりで、どの企業も CLO(Chief Learning Officer)というポジションを任命しません。
CLOという役職があることさえ知らない経営者がほとんどでしょう、、、


「ウチの場合は、CHRO(Chief Human Resource Officer)「最高人事責任者」がそういった内容は兼ねてるから、、、」

なんて言う人もいるでしょう?

 

いやいや、違います。CLOCHRO は全く違うのです。

 

CHROは、つまるところ「人事部」の責任者です。

「人事部」の仕事は、簡単に言ってしまえば「給与・ボーナス」「採用・人員配置」「昇格・降格」「社内政治」を行うことであり、最近は「人材育成」もなんて言っていますが、部署構造や伝統的にそんなことができるはずもありません。


Chief Learning Officer (CLO) の一応の定義としては、

 

企業の「学習」と開発の戦略を指導し、実行する役職。社員の「スキル」「能力」を向上させ、組織の目標達成をサポートするための「教育プログラム」を開発、実施する。
主な目的は、組織のパフォーマンスを改善し、業績に貢献することと、組織の学習文化を育成すること。

 

となっています(これもいい加減な定義ですが、、、)

Chief Learning Officer

アメリでは、CLOの存在が比較的一般的で、多くの大企業が組織が学習と開発に専念するCLOを採用しています。

アメリの企業はスキル開発と教育に高い価値を置き、組織内で学習の戦略を管理するCLOを任命しています。

 

日本企業が衰退しているアメリカ企業が躍進している)原因の1つは、「教育・学習」に対する企業のアプローチだと考えています。


日本企業が教育に力を入れない理由は文化や方向性の違い以外にもいくつかあります。


1.短期的コスト(もったいない)

教育プログラムの開発と実施はコストがかかる。特に、小規模企業や成長段階の企業は予算が限られているため、教育に多くの資源を割くことが難しい場合がある。


2.即戦力の重視(今年の売上)

経験を重視する傾向があり、即戦力となる人材を求める企業が多い。そのため、長期的な人材育成よりも短期的な業績向上に焦点を当てる傾向がある。


3.教育効果の測定が難しい(学ばない)

教育プログラムの効果はすぐには現れず、長期的な視点で評価する必要がある。しかし、短期的な業績に影響が出るまでの時間や、その成果を具体的に測定するのは難しい。


4.伝統的な終身雇用制度(転職で損失)

終身雇用制度が強い企業では、自社で長期間働くことを前提とした社員教育が行われてきた。しかし、現代の労働市場では職を転々とすることが一般的であり、自社で育成した社員が他社へ流出するリスクもあるため、教育投資に二の足を踏む企業も多い。


まぁ、どれもが「いいわけ」で、つまるところ「教育・学習」が企業において未来を創るベースだという認識がないわけです。


日本企業では、

「それじゃぁ、Learning ではなくて Education だろ?」

なんていうかもしれませんね?


Educationだったら、CEOになってしまいますね、、、いやいや、そういうことではなくて、「教育」がメインではなくて「学習」がメインなんです(何も言うけど)。


Chief Educational Officer でなくて Chief Learning Officer であるかということを理解することから始めないと無理ですね?


もう一度書きますが、

「教育は学習の支援」

です。

 

現在のジリ貧の日本企業が再び以前のように輝きを取り戻すキーは企業内の「教育・学習」にあるはずです。

 

それには、現在のような「教育・学習」について学ばない教育担当者や、「ご講演座学」を教育と勘違いしている人々、真正な学習目標も作れない人垂れ流しの e-Learning、、、、を捨てて、ちゃんとした「教育・学習理論」を学ぶことが必要です。

 

そして、「教育」とは? 「学習」とは? を理解して、教育学習デザインを作成し、成果を出せる人を「Chief Learning Officer」として雇う必要があります。


どっかの会社でCLOとして雇ってくれないかなぁ~、、、
成果出せるんだけどなぁ~、、、

 

なんて、思ったりしますが、、、