louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

「WYSIWYG」ではなくて、「WYTIWYG」

今回は、「WYTIWYG」について少し考えてみます。

 

「?」

WYSIWYGじゃないの?」


WYSIWYG(ウィジウィグ))

コンピュータのユーザインタフェースに関する用語で、ディスプレイに現れるものと処理内容(特に印刷結果)が一致するように表現する技術。

 

What You See Is What You Get(見たままが得られる)の頭文字をとったものであり、「is」を外したWYSWYG(ウィズウィグ)と呼ばれることもある。

 

近年では、コンテンツ管理システムでも使われるようになり、この場合は、入力画面と出力画面が一致するよう表現する技術を指す。

 


ではなくて、イギリスの数学教育ヒュー・ブルクハルトが、おそらくWYSIWYGに引っ掛けて語った、


"What You Test Is What You Get"

「WYTIWYG」

です。


WYSIWYGが、

What You See Is What You Get

「見たままを得られる」

 

で、

 

「WYTIWYG」は、

What You Test Is What You Get

「テストした結果があなたが得られるもの」

 

ということです。

WYTIWYG

ブルクハルトは、

「評価(テスト)がどのように行われるか」

が、

「教育の質や学生が学習する内容に大きな影響を与える」

と考えました。


評価(テスト)の内容や形式が、教育の目標や学生の学習行動を形成する。

評価(テスト)が記憶力に重点を置いている場合、学生は情報をただ暗記することだけに注力する。

評価(テスト)が批判的思考や問題解決のスキルに焦点を当てている場合、学生はこれらのスキルを磨くために努力する。


まぁ、「学習目標」を達成しようと「学習」するのですから当然のことです。

 

ブルクハルトの専門(?)は「数学」であったため、評価(テスト)の重要性を認識していたのだと思います(?)。


現状の(あくまで現状の)「学校教育」で、評価(テスト)に関して最も正当なものは「数学」学習の評価だと思います。

なぜなら、ほとんどの場合、答えは1つで、曖昧さの部分や状況により結果が変化する可能性が少ない。

「記憶(言語情報)」だけでは解けず、「応用(知的技能)」の評価が可能である。

ということです。


一部のトレンドでは、


①「テストだけでは測れない」

とか、

②「テスト、テストで、創造性が潰される」

とか、

 

③「中間、期末テストなど無くそう!」

④「たった一度のテストで何がわかる?」

 

などを散々煽っていましたね?


①②については、完全に間違っていると思います。

「テスト(評価)」しなくて、どうやって学習したとわかるのでしょう?
「テスト(評価)」しなければ「創造性」が育つのでしょうか?

 

③④については、、、、、まぁ、確かにそうです。

そうなんですが、だから、毎回のインストラクションの後で、「テスト(評価)」をしましょう!

というインストラクショナルデザインの考えを話すと、


「そんな面倒なことはできない!」

「教える内容をまとめるだけでものすごく時間がかかるんだ!」

となるわけです。


「面倒」? 「教える」?

教師、教育担当者99%「教育・学習」の意味を取り違えている状況においては、「テスト(評価)」を考えるしかないのです。

 


最後に、これは最近知ったことなのですが、「学校での評価」について、何か違うのでは、、、と思ったことがあったので記します。


今の公立高校で「教頭」以上になろうとすると、大学院を卒業した「修士」が前提資格だそうです。

 

「テスト(評価)」には、当然「前提テスト」が必要ですが、「教頭」になるのに「資格」などが必要でしょうか?

 

「教頭試験」を受けるのは当然のことながら「教師」なわけです。

 

「教師」として「教育・学習」を学んで、それを「前提テスト」とすればいいだけのことを、「修士」でなければ受験できないというのはあまりにも愚かな規則だと思います。

そういった規則があるため、将来「教頭」「校長」になりたい人は、一応学校に席をおいたまま、大学院に入るそうです。


以前、MBA取得」のために企業がお金を出して大学に行かせたら、戻ってきた部署が「MBA」の知識など全く必要のない部署で、資格を看板に大量に退職、、、というトレンドがありましたが、それと同じで「教頭」になるのに「修士」が何の意味を持つのかまったくわかりません。

 

前提の知識が必要なら、自分で学んでクリアすればいいだけのことなのに、、

 

What You Test Is What You Get

「テストした結果があなたが得られるもの」

 

でいいのに、、、ね?