louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

「スパルタ教育」が復活している、、、らしい

遠い昔、「受験戦争」だとか「スパルタ教育」なんていうコトバが毎日のようにメディアで扱われていた時代がありました。

 

そうです、「昭和」ですね?


もう何十年も前に ”死語” となったはずの「スパルタ教育」が復活(復権しているとのニュースを目にしました。

 

ということで、今回は「スパルタ教育」について考えてみます。


嘗て「文武両道」を謳っていた進学校(中高校)が、東大等への進学実績を上げるために「スパルタ教育」を行っている、、、という記事でした。

勿論、私立の学校の話です。

全寮制中高一貫、、、、まぁ、ありがちな環境です。


こういった学校に行く(行かされる)生徒の殆どは、ぶっちぎりのトップクラスではなくその下に位置する子供たちです(想像ですが)。

 

幼児の頃から塾に通い、スポーツなどやることもなく、朝から晩まで親に「勉強」を強制されている、、、といったイメージです(違うこともあるでしょうが)。

もしそのイメージがあっているのなら、全寮制で、朝から晩まで「勉強」を強制される学校に入っても、それなりに順応できるようにも思います。


それが「良いことか?」「悪いことか?」ということは今回は考えません。

 

誰にもその人なりの「事情」があり、「環境」があり、「状況」があります。

・開業医の家に生まれた人

・兄弟全員が東大卒の人

・学歴が無く苦しい思いをした親を持つ人

スパルタ教育

まぁ、しかし、「スパルタ教育」というワードはあまりにもネガティブですね?


(スパルタ教育(Spartan Education))


古代ギリシアのポリス・スパルタで行われていたとされる教育。

極めて厳格かつ過酷な訓練を施すことが特徴。自己が帰属する組織への忠誠心の涵養や、軍事訓練、歌唱、舞踊、狩猟など総合的な社会学習を主眼とする。
スパルタで兵士養成のために幼時から施したきびしい軍事訓練や教育。転じて、そのような厳格な教育法


賛成派の意見としては、

スパルタ教育によって自己管理能力や自己制御力、集団行動のルールや社会性を身につけることができる。厳しい状況下での体験は人間の成長を促し、困難に対する耐久力や逆境に立ち向かう力を養うとも言われている。


(メリット)


・自己管理能力の向上

しっかりとしたルールや規律の中で行われるため、自己管理能力や自己制御力が鍛えられ、自分自身で自分の行動をコントロールする能力が向上する可能性がある。


・困難に対する耐久力

厳しい状況下での体験は人間の成長を促し、困難に対する耐久力や逆境に立ち向かう力を養う。


・社会性の獲得

集団で行われることが多いので、他者と協調して行動することの大切さや、社会的なルールを理解する機会を得ることができる。


・目標達成能力の向上

高い目標設定と厳しい評価が特徴。目標に向かって努力し続ける能力や、困難を乗り越えて目標を達成するためのスキルを身につけることが可能となる。


・自尊心と自信の向上

厳しい試練を乗り越えることで、自分自身の可能性を感じ、自尊心と自信を向上させることができる。


反対派の意見としては、

スパルタ教育は子供の自主性や創造性を奪い、精神的にも肉体的にも過度なストレスを与える可能性がある。一律の厳格なルールに縛られることで、個々の子供の成長や可能性を阻害してしまう可能性もある。

 

「主体性のない勉強」で難関大学受験に合格することは難しい。子どもに無理やり勉強させても、学力向上・合格に意味はない。

 

子どもが主体性をもっておこなう勉強にのみが、学力向上・合格に寄与できる。主体性な勉強ナシに、目標を達成したり、受験を突破することは難しい。

スパルタ教育は受験合格に逆効果。


ということで、「スパルタ教育」の是非は、今の世の中ではほとんどデメリットが支持されるということはわかります。


しかし、現実には、学校でも会社でも、


「目標達成」

「あるべき姿」

「理想とのギャップを埋める」


なんていうことが語られます。


「スパルタ教育」を否定して、「目標達成」を肯定する、、というのがどうにも理解できないのです。


そして、その「スパルタ教育」の内容を読むと、朝一から「テスト」一日に何度も「テスト」、、、


「テスト効果(Testing effect)」

単に情報を聞いたり書いたりするのに比べ、テストを繰り返すことで情報を思い出す(検索する)行為の結果として記憶が強化される。


は、「学習の王道」ですから、方略自体は否定されるモノではないと思います。

公文式」が効果があるのは「テストだけ」だからですね?


寮に缶詰めで、「学習」し、「テスト漬け」、、、で、「成果」が出ないわけはないです。

 

しかし、こういった学校のやり方には大きな欠点があります。

そうです、

「授業」をやっていること

です。

 

私立とはいえ学校なので、国からの指導要綱に沿わないといけない、、、

ということで、日中は最もムダな”ご講演座学”を行うわけです。

 

もし、私がこういった学校の校長なら、”ご講演座学”の授業などせずに、すべて”自習”にしますが、、、、、

それができれば、進学実績は格段に伸びることでしょう?


と考えると、


もし、医学部や東大に入学すること「生徒本人の真正な目標」で、親がサポートできるなら、このムダな部分や、寮での時間的制約(洗濯や掃除、風呂の時間)を取り除いて、、、

 

学校など行かずに、家や塾で勉強すればいい、、、ようにも思います。

 

とはいえ、それでは学校制度が成り立ちませんし、そこまで明確な「目標」を自分で持っていて、実践できる人も多くないでしょうから、そういうわけにはいきませんね?


このような「スパルタ教育」肯定も否定もしませんが、何につけ「勝ち組」「負け組」に分けられる現代では、、、、学校も企業も、横並び、事例主義では頭一つも突き抜けられないということですね。