今回は、「ビジネスフレームワーク」の中でしか思考できない人たちや、企業のことについて考えてみます。
企業に属している人なら、大概「フレームワーク」を行っています。
それは、組織である以上仕方がありません。
(ビジネスフレームワーク)
ビジネス課題を分析し、解決策を導き出すための概念的なモデルや構造のこと。ビジネス戦略の策定、プロジェクト管理、組織運営、マーケティングなど、ビジネスのさまざまな側面に適用される。
・SWOT分析
・ポーターの5力分析
・4P分析
・バリューチェーン分析
・バランススコアカード
・ペスト分析
・ベンチマーキング
・ギャップ分析
・BCGマトリクス
・PDCA
・5W1H
・2軸図
・MECE
・マインドマップ
・マンダラート
・形態分析法
・連想マトリクス
・ロジックツリー
・オズボーンのチェックリスト
・SPSS
まだまだ、いくらでもありますね?
当然、インストラクショナルデザインの幾つものモデルも「フレーム」です。
もし、「フレーム」がなかったら、、、と考えるとどうでしょう?
各社、各自の ”思考” で差がつく世界になります。
また、「よーいドン」で、「フレームを使う会社」と「使わない会社」が、今の時点で競争すると、
・100M競争なら、100%「フレームを使う会社」が勝ちます。
しかし、
・マラソンなら、、、、、わからない
ですよね?
勿論、マラソンでも「フレームを使う会社」が勝つ可能性はありますが、、
「ビジネスフレームワーク」のデメリットには、
・フレキシビリティの欠如
一般的に剛性があり、ある特定の方法で物事を行うことを推奨する。そのため、特定の状況に対する適応性や柔軟性が制限される可能性がある。
・創造性の制限
標準化されたアプローチを提供。新しいアイデアや創造的な解決策を抑制する可能性がある。
・フレームワークの誤解
目的や適用方法を誤解すると、結果的にビジネスのパフォーマンスに悪影響を与える可能性がある。
・コスト
フレームワークの導入や運用にはトレーニング、教育、専門知識などのコストが発生する。ビジネスのニーズに合わない場合、そのコストは無駄になる可能性がある。
・すべてのビジネスニーズをカバーしない
あるフレームワークが一部の特定の問題に対して有効でも、全てのビジネスニーズや問題を解決するわけではない。
・過度な依存
ビジネスフレームワークに過度に依存すると、自社の独自の戦略や方針を見失う可能性がある。フレームワークが更新された場合や新しいフレームワークが出てきた場合に、迅速に適応するのが難しくなる。
どうでしょう? 心当たりのある項目が誰にでもあるのではないでしょうか?
元来、「フレームワーク」というのは、
”過去の事例”や”問題解決”から生まれた後付けの発想
です。
そういったモノと、現在抱えている問題、課題、状況がぴったりと合うなんて言うこと自体が奇跡です。
それを理解せずに、「フレーム」に無理やり現状をあてはめて、何の効果もなかった、、、というのが、おそらく今の衰退した日本企業ではないでしょうか?
トヨタは、「カンバン」や「5つのWhy」「ジャスト・イン・タイム」などの「フレーム」を独自で考えて適用し、成長しました。
しかし、現在の日本企業においては、アメリカのモノマネ(別にマネがだめだということではありません)から始まり、、、、永遠に後追いのモノマネ、、の繰り返し状態となっているように思います。
「フレーム」はまったく”万能”では無いのに、そこから突き抜けたり、這い出したりする企業、人が非常に少ないということです。
インストラクショナルデザインの「ADDIE」を学んで、すべてのステップや工程をMECEにやって、「遅い」「使えない」、、、となってしまう人も多くいます。
「フレーム」の知識は必要だと思いますが、無理やり「フレーム」にあてはめるのは日本人の特性でしょうか?
「フレーム」に適合させれば、それは”楽”です。
何も考えなくていいですから、、、、
今の「ビジネスフレームワーク」の中でしか ”思考” できない人たちが、次の世代を生み出します。
思い切って、「フレーム」など捨てて、自分で考える、といった人たちが出てこなければ、日本企業の未来は暗いものになってしまうように思います。
「追いつけ、追い越せ」の時代はとっくに、とっくに終わっています。
後追いをしていては、決して追いつけない、、、ですね?
といいながら、「教育・学習」の「フレーム」をずっと考え、情報発信しているんですが、、、、知識は基本ですからね、、、?
そこで思うのは、なぜフレキシブルにフレームを変えたり、追加したり、削除したりできないのか?
ということです。
ADDIEで始めて、SAMに移行して、またADDIEに戻るとか、、、、
4C/IDモデルで、SCCを試したり、TOTEを入れても全く問題ないわけです、、、
そういえば、セミプロでJAZZをやっている人が昔、こんなことを言っていました。
「制限、枠、のある中で、いかに自由に表現できるかがJAZZなんです」
最初から「制限」や「フレーム」が決まっている安心なJAZZに、あまり発展性は感じられないんですよね、、、、
今の日本企業の思考は、このJAZZの思考と同じように思えてしまいます。