前にも少し記しましたが、相変わらず一部で「フィンランド教育」が絶賛されていることが多いので、少し考えてみました。
フィンランド教育の特徴は、
・宿題が少ない
・授業中の発言回数が多い
・グループワークが多い
・語学の授業は、話すのがメイン
・教師の労働時間が短い
・塾はほとんどない
・部活がなく、学校が15:00に終了
・16歳まで、学校ではテストがない
そうです。
何となくですが、「フィンランド教育」が素晴らしいと言っているのは「日本の学校の先生」が多いように思います。
労働時間、部活、宿題、テスト、、、、例の「教師のバトン」で出てくる内容ばかりです。
これは本当に、「教える側」の論理であり、「学習」に対するアプローチでは全くないですね?
また、
・教育費が無償
プレスクール(就学前教育学校)から大学院までの教育費が全額無料。
教材費用や給食費、通学する交通費も無償。
・教員の質が高い
教員は修士号取得が必要であり、小学校以上の教員になる為には大学院修了が必要となる。
・プログラミングが義務教育
義務教育内でプログラミング教育が必修。
確かに「教育費が無償」というのは素晴らしいです!
家が貧しくても学ぶ気があれば学校に行けるというのは、日本やアメリカだとありえない話しですし、「学習者のため」の制度です。
「教師の質」については、、、難しいですね? 大学院に行けば素晴らしい「教育」ができるのか? というと、そんなことは絶対にないですね?
そのマネかどうかは知りませんが、日本でも、教頭・校長になるためには大学院に行かないとダメになったようですし、、、、、
大学院に行って、「教育・学習理論」「教育工学」「インストラクショナルデザイン」なんかをちゃんと学ぶならいいかもしれませんが、、、、
また、言われている「フィンランド教育」のデメリットは、
・教育の均等化
フィンランドは全ての学生に高品質の教育を提供することを目指しているが、地域や学校によって教育の質にばらつきがある。
・モチベーションの不足
試験や成績のプレッシャーが少ないため、学生の自己推進力やモチベーションが不足している。
・進学の選択肢
フィンランドの学生は15歳で職業教育か一般教育の道を選ばなければならない。
・教師の過重労働
フィンランドの教師は非常に尊重され、高い資格が求められる一方で、大規模なクラスや多岐にわたる責任からストレスと過重労働に悩む教師もいる。
・多文化教育
フィンランドは多文化社会へと変わりつつあり、それに伴い多様な文化背景を持つ学生への教育が必要となっている。その対応が十分でないという批判もある。
・デジタル教育
フィンランドはデジタル教育を積極的に推進しているが、その進化の速さに教師がついていけていない場合がある。また、全ての学生が適切なデジタル機器にアクセスできるわけではない。
とのことです。
冷静に「フィンランド教育」を眺めてみると、、、
「教育が無償」であること以外、何も特別ではなく、逆に「受験構造」がある日本などでは、マイナスの面もかなり多いと思います。
文化や社会構造が違うものを比べるというのがまずは間違っていますね?
「フィンランド教育」を日本でやったら、、、なんていう人が多いですが、
相撲の土俵にボクサーを上がらせるようなモノです。
全くのナンセンスだと思うのです。
また、「フィンランド教育」のおかげで、「世界一幸福な国」みたいに宣伝するのも間違っていますね?
何が幸福かなんて、どうやって測るのでしょうね?
マイナス何十度の国に住んでいる人と、常夏のハワイに住んでいる人の「幸福」など全く別物でしょうし、、、、
また、「フィンランド教育」が素晴らしいのであれば、フィンランドの企業、研究人、起業家、、などが台頭するはずなのですが、この数十年、世界のトップはアメリカ、、、ですね?
とはいっても、日本やアメリカ、シンガポール、中国などの「教育」が素晴らしいなんて全く思っていないので、日々「教育・学習」について考えているのです、、、