louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

「好きな教科・嫌いな教科」情報提示の大きな影響(?)

先日、某教育関連企業のアンケートで、小中学生の「好きな教科」と「嫌いな教科」なんていう記事が目に留まったので、ほとんど意味はないですが、このことについて少し考えてみます。


アンケート結果としては、


(小学生の一番好きな教科)

 1位「体育」

 2位「算数」「図画工作」

 4位「音楽」5位「国語」


(小学生の一番嫌いな教科)

 1位「算数」

 2位「国語」

 3位「体育」

 4位「図画工作」5位「社会」


(中学生の一番好きな教科)

 1位「数学」

 2位「英語」「保健体育」

 4位「社会」5位「理科」


(中学生の一番嫌いな教科)

 1位「数学」

 2位「英語」

 3位「国語」

 4位「理科」「社会」

 

どうでしょう? これで何がわかるでしょう?

 

アンケートというのは、基本的に「取る側」のメリットを考えて作られるので、某教育関連企業の思惑は簡単に推測できますね?


”「算数」「数学」という科目への注目を惹きたい!”


ということです。

それも、


”「算数」「数学」が嫌いな人が多い”


だから、


”(私たちの教材で)「算数」「数学」を学びましょう!”


ということです。

好きな教科 嫌いな教科?

こういった情報はメディアを通して、アピールしたいことだけが強調して伝えられます。

 

冷静になって上記の内容を見ると、


「算数」は、小学生の一番好きな教科の2位

「数学」は、中学生の一番好きな教科の1位


です。

 

このことからは自然と目を逸らせるように伝えますし、

 

人の心理として「好きなモノ」より「嫌いなモノ」に注目してしまいます。


勿論、某教育関連企業営利企業ですから、商売にならないことはやりません。それは仕方がないことです。

 

しかし、問題なのは、こういった無意味な情報が、

 

” 国や人” の伝達によって「常識」といったものに形をかえていくことです。


少し前に流行った「女子は数学が苦手」みたいなデマトレンドで話が済めばいいのですが、


昨今の国公立大学「人文系」への超冷遇と、「理工系」だけしか残さない、みたいな風潮は、こういった「常識」からの流れであると思います。


”ICTだ!”、”DXだ!”、”AIだ!”、、、と、、


「教育・学習」という研究分野も、当然 ”ICT”も”AI”も使いますが、基本的には「人文系」ですね、、、


この国の大学から「哲学」「文学」「教育」なんていう学部がどんどん無くなっていっています。


「思考」はコンピュータ(AI)がしてくれる、、、、みたいな世界が本当にくるのでしょうか?


もし、そうなったとしたら、、、理工系も含めて、”人間”は不要になりますね、、、?


そして、いつの間にか「熊大」のRCiS(Research Center for instructional Systems:教授システム学研究センター)が、、閉鎖(?)となっていました。

 

まぁ、メンバーのほとんどがいなくなったのですから存続はできないとは思っていましたが、

 

”教授システム学研究センターについて( ~ 2023.3)”

 

となっていました。 去年の3月でやめた、、ということですね?

センターの開設時の催しや、その後の発表会などにも何度か参加したので、非常に悲しいです。