学校はもとより、企業の研修・教育においても、常に
「対面」か「オンライン」か?
という議論がなされています。
そこで、今回は ”「対面」か「オンライン」か? ではない選択肢 ”について考えてみたいと思います。
学校も企業も、かつてはほとんどが「対面」で授業や研修、教育を行っていました。
企業では、不景気をきっかけに、「コストダウン(だけ)」の為、20年ほど前から「e-Learning」の導入が大企業を中心に進み、、、、
「垂れ流しの e-Learning」という悪しき文化が生まれました。
そのせいもあって、「オンライン」という方略は、もてはやされる前に、”地に堕ち”、
”授業や研修、教育は、「対面」でやる方が効果がある!”
だとか、
”「オンライン」はあくまで「対面」ができない時の代替手段 ”
という意識が「教える側の人々」の脳裏に刻まれてしまいました。
ところが、コロナウィルスが全世界で蔓延し、「リモートワーク」という環境変化が起こり、
教育も研修も会議も、ZOOM や LMS で行うことが当たり前、、、
の時代が ”少し前” にやってきました。
この際、私的には、
”「教育・学習」が変わる(変えられる)チャンス!”
だと考え、いくつかの講演や情報共有の場で、
・”成果”を出せるなら、”対面”でも”オンライン”でも、どちらでもいいのではないか?
・「対面」に拘る理由がわからない、、
・ZOOMで飲み会とか、、、バカじゃないの?
などと、発言してきました。
世の中も、”ポスト・コロナ” だとか、”DX” だとか言われていた頃で、
概ねコロナが終息しても、
「もう、コロナ前のように、毎日通学通勤して、「対面」で授業、研修、仕事をする時代には戻らない、、、」
という有識者(アカデミアの専門家)の意見がほとんどでした。
ところが、コロナが少し落ち着くと、
あれだけ成果主義、エンゲージメントなどと煽っていたはずのアメリカのIT大手(GAFA等)や、イーロン・マスクのようなインフルエンサー(最早カリスマではなくなりましたね?)たちが、
「出勤しないとクビ」
「リモートワークは週1,2回まで」
「会議は対面で!」
「在宅勤務だと怠ける」
「コミュニケーションは対面でないとムリ」
みたいなことをやりだして、
「ポストコロナ」は「プレコロナ」だった、、、
という散々なオチがついてしまいましたね?
さて、ここからが、今回のテーマですが、
学校、企業の研修・教育は「対面」か「オンライン」しかないのでしょうか?
と考えたわけです。
なぜなら、今の「プレ=ポストコロナ」の時代では、
”圧倒的に「対面」に意識が寄ってしまって”
おり、どちらが有効か? などという議論にはなりえないからです。
「オンライン」の有効性や、この場合は成果が出しやすい、、などと言っても誰も考えようともしないわけです。
ガニェの学習成果の5分類でいうなら、
記憶(言語情報)でも応用(知的技能)でもなく、
「認知的方略」
自らの学習を効果的にするための作戦の習得。学習者が学習の仕方を覚える方法。つまり学習する方法や手段をじぶんで独自に考え適用する
を自分課してみたわけです。
普通に考えられるのは、
「対面」と「オンライン」をブレンドさせた「ブレンデッド教育」とか「ハイブリッド教育」、「反転教育」みたいなものでしょうね?
そういったモノはこれまで多くのところでやられているのと、「オンライン」を補助、前提にして、結局は「対面」の授業や研修をメインにしています。
「対面」ありき
なわけです。
それではあまり意味が無い、、、ので、
となると、やはり
「自学」「独学」
くらいしかないですね、、、、。
「独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 / 読書猿 (著)」
でも参考にして、、、、とは言いませんが、
やはり
「学習」は自分個人で行うモノ
です。
・教育・研修の期間はどこで何をしているかなど管理せず、
・最終の「評価」となるテストさえできれば、
・学校、会社に通勤通学しなくてもいいという方略。
はどうでしょう?
「自由に学ばせる」
ということです。
これだけ情報があふれている時代ですから、学ぶ手段も、答えもすぐに見つかります。それをわざわざ「ご講演」してもらわなくてもいいわけです。
・方法は問いません
・本でもメディアでもネットでも人でも何でも使って
・学んでください
・「テスト」に合格しなければ「留年」「減俸」の場合があります
で、よくないでしょうか?
「対面」も「オンライン」も必要のない教育、恐らくそれが一番「成果」が出ます。
これも一つのインストラクションの選択肢ではないでしょうか、、、?