授業や講義、研修などで「眠る人」っていますか?
多分、学校でも企業の研修でも必ずいると思います。
そういった場合、「教える側」はどうすればいいでしょう?
そこで、今回は、「眠る授業のススメ」というテーマを立てて考えてみます。
まず、なぜ「学習者」は授業中、研修中に「眠る」のでしょうか?
よく語られる(原因)としては、
・夜更かし
・授業(研修)がつまらない
・眠くなる時間帯がある(食後)
・教室の温度(環境)
・体調不良
・睡眠障害や薬の副作用
などですね?
健康面での対処は、お医者さんに任せるとして、インストラクションとしての対象となるのは、
・授業(研修)がつまらない
ということです。
そこで、「教える側」は安直に、
・面白い授業
・強制的に起こす授業(怒る)
などと考えます。
また、授業(研修)後に、カウンセリングを行ったり、、、親や上司を呼んだり、、、と。
更に、「面白い&眠らせない授業」などと称して、全く無意味な方略を考えたり、わざわざそのための研修を受けに行ったりしますね?
(意味のない「面白い&眠らせない授業)
・雑談を交える
・こまめに問いかけをする
・ゲーム要素を取り入れる
・テンポよく進める
教育・学習関連の専門家や企業でも、こういったことの ” 必要性 ” を頻りに主張し、様々な方略を作り出したりしていますね?
そのような「面白い&眠らせない方略」のほとんどは、起きている学習者にとって ” 害 ” にしかならないです。
昔、LMS業者の紹介で、某大学で「眠らせない講義」をやっているというので、名古屋まで出向いて見学&教授にヒアリングしたことがあります。
その時の教授も自信満々で、上記のような方略を語っていましたが、、、
また、中には、わざわざ時間を取って、
・深く深呼吸をする
・ツボを刺激する
・清涼感のある目薬をさす
・軽く身体を動かす
・手や太ももをつねってみる
・休み時間に顔を洗う
・手を挙げて積極的に発言する
・休み時間に10分ほど仮眠する
などということを「ご講演」する教師(教育担当者)もいたり、、、
いやいや、そうではなくて、
・授業(研修)がつまらない
と「学習者」が認知している時点で、その授業(研修)は ” 失敗 ” しているし、「学習者」にとって ” 必要のないもの ” なのです。
何度も、何度も記しますが、
そのインストラクションを受ける「資格」があるか?
(前提知識のない準備不足者を排除)
そのインストラクションを受ける「必要」があるか?
(知識・スキル保有者を排除)
を、事前に確認していないことが最大の問題なのです。
前提知識のない学習者は、内容が理解できず、”必要のないもの”と判断して”授業(研修)がつまらなくなり”眠ります。
既に内容を理解している学習者は、自分の知識・スキル以上のベネフィットがない場合、”必要のないもの”と判断して”授業(研修)がつまらなくなり”眠ります。
本来は、レベル別に
・準備不足者グループ
・授業(研修)不要者グループ
・授業(研修)必要者グループ
と分けて、
「準備不足者グループ」には前提知識を、「授業(研修)不要者グループ」にアドバンスな内容を習得させるべきなのです。
企業内の教育や研修では可能でしょうが、学校などでは構造的にムリがあるとは思います。
そこで、
「眠る授業のススメ」
です。
そのインストラクションが必要な人のことを考慮(?)して、
「前提知識のない人は、眠ってもイイです!」
「すでに内容を理解している人は、眠ってもイイです!」
と、事前に宣言すればいい、、、と思うのです。
元々、情報伝達、伝承の「授業(研修)」など、ほとんど「学習」にはならないので、
「教える側」には、「眠ってもイイ授業(研修)」
を、
「学習者」には、「眠る授業」をススメます!