louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

「入学(入社)前学習(Pre-Enrollment Program)というシステム」

今回は、「入学(入社)前学習(Pre-Enrollment Program)というシステム」 というテーマで少しだけ考えてみます。

入学(入社)前学習(Pre-Enrollment Program)

かなり前から、大学へ入学する前、会社に入社する前に「学習」させるということが行われるようになりました( LMSが一般的になってからは、昔のように紙のテキストを大量に送り付ける(?)ようなことではなく、メール1本で済むようになりましたね、、)。


大学の場合は、基礎的な知識と専門分野の初歩的な内容会社の場合は、社会人としての一般常識(?)と、各業務の内容などを、事前に「学習」しておくように、、、というようなことです。


(入学前学習)


主にAO入試や各種の推薦入試など、早い時期に合格発表が行われる入試により大学入学が決まった人に対し、大学入学後の学習のための準備として入学前にあらかじめ行われる教育。

基礎学力の補習・向上や、学習意欲の維持・向上、入学後に必要となる専門知識の習得などの内容。

大学での学習にスムーズに移行できるための準備学習。入学までの間の学習習慣を絶やさないため。


<目的>


・学力の向上

基本的な知識やスキルを復習し、新しいカリキュラムに備える。


・不安の軽減

新しい環境や学習内容に対する不安を軽減し、自信を持って入学できるようにする。


・習慣づけ

規則的な学習習慣をつけることで、入学後の学習にスムーズに移行できるようにする。


・モチベーションの向上

新しい挑戦に対する意欲を高め、積極的に学ぶ姿勢を育てる。


<方法>


・教材の利用

教科書、問題集、オンライン教材などを使用して、基礎的な内容を復習する。

 

・予習

学ぶ予定の内容を事前に学習しておく。


・ワークショップやセミナー

学校や教育機関が主催する入学前のオリエンテーションセミナーに参加する。


・家庭学習の計画

親や保護者がサポートして、計画的に学習を進める。


・オンラインコース

インターネットを活用して、自分のペースで学べるオンラインコースを受講する。


<デメリット>


・過度なプレッシャー

入学前から多くの学習を求められることで、ストレスや負担が増加する可能性がある。


・バランスの欠如

他の活動(趣味、休息、家族との時間など)とのバランスが取れなくなることがある。


・追加費用

入学前学習プログラムや教材、オンラインコースなどに費用がかかる場合がある。


・時間の投資

 学習にかける時間が増えることで、他の準備や活動に使える時間が減少する。


・自主性の欠如

強制的に学習を行う場合、学生自身のモチベーションが低下することがある。


・飽きや疲労

長期間にわたって同じ内容を学習することで、飽きや疲労感を感じることがある。


・期待値のミスマッチ

事前学習の内容が実際の授業内容と大きく異なる場合、期待と現実のギャップに失望することがある。


・過度な準備

必要以上に準備を行うことで、逆に授業への新鮮な気持ちが薄れる。


といった内容です。


さて、このシステムは ” 効果的 ” でしょうか?


入学、入社すれば、新たな事柄を学んでいくのですから、その ” 前提となる知識 ” をつけることは当然有用であり、「学習のシステム」としては効果的であると思います。

 

しかし、このシステム” 有用であり ”、” 効果的である ” ことには、


「理論的には、、、、」


という、” 前置き ” が付きます。


これが、


”「研究(理論)」と「実践」の融合 ”


ではなく、


”「研究(理論)」と「実践」の乖離 ”


という現実です。


” 全員が「学習」して、内容を「習得」してくることなどほぼ無い ”


という悲しい事実があります。


また、殆どの「入学(入社)前学習」は、入学、入社すれば誰からも ” 忘れ去られ ” てしまいます。


「それじゃぁ、ムダじゃないか?」

と思われるかもしれませんが、現状ではムダと言っても過言ではありませんね。

「学んでこない」

のですから、、、、

 

「学習」の機会を与えられているにもかかわらず「学習」してこない人が悪いといえば、勿論そうなのですが、これは、「学習」を課す大学、会社側のシステムの問題も大きいのです。


「入学(入社)前学習」は全員やってきているという ” 前提 ” で、講義や教育が行われます。その ” 前提 ”カリキュラムを作っていますから、当然、脱落する人が出てきます。


大学なら、単位を落とす、留年、、、ということで済みます(当人にとっては軽い結果ではないですが、やり直しはききます)が、会社での「教育」内容が理解・習得できないとなると、これは非常にマズイことになります。

 

会社というものは、基本的に「営利企業ですから、

 

” 利益 ” を上げるために「教育」し、その知識・スキルが利益に寄与する

 

ということです。

日本企業においては、緩い仲間感覚や、一部のブラック企業のような精神に頼る部分があって、この辺りは軽く見過ごされがちですが、外資、もしくは海外の企業などでは、すぐに ” FIRE ” となりますね。


「入学(入社)前学習」を課しているにもかかわらず、その成績によって入学、入社してからの「レベル別の教育」を行っていないシステムが問題なわけです。


入学、入社して、「入学(入社)前学習」の成績により「クラス」を分けるということは、効率的ではないように思ってしまっていることがナンセンスなのです。

 

優秀な学生、利益を生む社員を育てるには、多少の煩雑さやコスト増に目をつぶっても、” 効果的な学習 ” を促すシステムを作るべきだと思います。


「入学(入社)前学習」は、「入学(入社)前学習」

であり、


入学、入社してからの「教育・学習」は別


のような中途半端なシステムが、すべてを台無しにしてしまっているように思うのです。

 

全ては、” 連動 ” しなければ意味がありませんね?