また一つのトレンドが舞い降りては消えていきます。
今回は、「探究学習」
自ら問いを立てて、その解決に向けて情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・協働したりしながら進めていく学習活動。
互いのよさを生かしながら、新たな価値を創造し、よりよい社会を実現しようとする態度を養うことを目的。
だそうで、政府も推奨し、多くの学校で先生様たちが頭を痛めていることだと思います。
これをビジネスチャンスとして、「ファシリテーター」や「方略」についての研修を大々的にアピールしているところもあります、、、、、(性懲りもない)。
「探究学習」と以前紹介した、「TCI:Task-Centered Instruction(課題中心型インストラクション)」の違いは、課題を自分でみつけるか、与えられるかの違いですね?
因みに、これもビジネス書で有名になった「Googleの”20%ルール”」も、ある意味「探究学習」だと思います。
現在のGoogleは”20%ルール”をやめたとかやめてないとか、、、真相はわかりませんが、きっと「余裕」がなくなってきたんでしょうね?
そうです!
「探究学習」をするには、
すべてにおいて「余裕」がないと成り立たないのです。
ところが、、、です、、
この国は、全く「余裕」のない小・中・高・学校制度の中で「探究学習」を推奨しています。
いかに、国、官僚、政治家が「教育・学習」に無知かがわかりますね?
”いや、小中高においてもVUCAな時代で生き抜くには、自らが課題を考えてそれを深く研究、学習することが必要だ!”
”これまでの記憶だけに頼る学習なんてやるのはダメだ!”
っていう、「意識高い系の人」が必ず湧き出てきます。
まぁ、本来の教育や学習ということを考えるなら、それはそうです。
そんなことは誰でもわかっています!
でもね、そういう「意識高い系の人」は、「受験構造」、「学校制度の構造」について無知であったり、何も言及しないのです。
つまり、
「現実」というものを見る目が曇っているのです!
この右肩下がりで落ちていく国で、どうすれば個人としてそれなりに生きていけるか? と考えた場合、現在の「受験構造」の中で、いい中学、いい高校、いい大学に入って、、、給料のいい企業や職業につきたいと思うのが当然です。
だれもが、ジョブスやエジソン、本田宗一郎になれるなんて、もう思っていないのです。
「探究学習」がもっとも効果を発揮するのは、「大学」と「経営的に余裕のある企業」だけだと断言できます。
受験にそなえないといけない小中高で「探究学習」なんてやってる暇は全くないのです!
この国の、いや全世界の学校が、ジョン・デューイの「デューイスクール」みたいになれば話は違ってきますが、、、、
企業においても、Googleでさえ「余裕」がなくなってきているのですから、日本の企業でそんなことをできるところはないでしょうね?
ということで、もうすぐ「探究学習」というトレンドも海に沈んでいくのではないかと、、、予想しています。
一気に「構造」を変えるはとても難しいですが、今ある「構造」の中でもいいループに道を変えることのできるポイントが絶対あるはずだと信じて研究や実験を行う人が増えることを祈ります、、、、。