louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

”教育における「ダブルジョパディの法則」”について

マーケティングの世界で有名な、「ダブルジョパディの法則」ですが、

今回は、”教育における「ダブルジョパディの法則」”というテーマで考えてみます。


元々、Double Jeopardyというのは、Double Jeopardy Lawというアメリカの法律で、同一の犯罪に対して2度起訴されることを禁じる。一度無罪とされた罪で再度裁判にかけられることはない(日本では一事不再理)、ということからきていて、「二重に苦しめるのはやめよう」ということらしいのですが、


ビジネス、特にマーケティングの領域においては、そのコトバの通り、法律とは逆の意味で使われていますね?


(ダブルジョパディの法則)


マーケティングにおける経験則

・市場浸透率の低いブランドは、購入頻度も低くなるという傾向がある。

・市場シェアの低いブランドは顧客数が少なく、さらに顧客がそのブランドを頻繁に購入しないため、二重の苦境に立たされるというイメージから名付けられた。

・小さなブランドは「二重にペナルティー」を受ける。

・市場シェアと顧客の購入頻度の間に存在する関連性


まぁ、これはわざわざ「法則」とか言わなくても、当たり前の話ですね?

ダブルジョパディの法則

どんな業界でも、「大手」「中堅」、「弱小」などという規模的な現実があり、通常は、資本も認知度もイメージも何もかもを持っている「大手」が有利に決まっているし、”スタンダード” になって、「中堅」「弱小」は次第に姿を消してしまうというわけです。


現代の「起業」「スタートアップ」アントレプレナー等々のブーム下では、「弱小」が「ダブルジョパディの法則」を打ち破るにはどうすればいいか? などという議論がよくなされます。


・顧客獲得の強化

新たな顧客を獲得するためのマーケティング活動を強化。広告やプロモーションを通じてブランドの認知度を上げ、新規顧客の獲得を目指す。


・ニッチマーケットの開拓

特定の消費者層に特化した商品やサービスを提供することで、その消費者層からの支持を集め、市場シェアを上げること。


・独自性の確立

他のブランドとは異なる独自の価値を提供することで、消費者の選択肢の一部となり、市場シェアの拡大を目指す。


・製品の革新

新たな技術やアイデアを取り入れ、既存の製品やサービスを改善または革新することで、消費者の関心を引き、購入を促す。


などなど、、、。


では、これを「教育」の世界で考えてみるとどうでしょう?


「学校教育」においては、ほとんどすべてを ”国” が決め、数少ない高額な費用のかかる私立教育機関が少しだけ違った教育をおこなっています。

「企業内教育」は、提供元が完全にビジネスの世界ですから、「大手教育業者」「有名研修事業者」の同じ教育、研修を受けるようになっています。


つまり、教育の世界もビジネスの世界同様に「大手」が勝つように「ダブルジョパディの法則」が機能しているわけです。

 

「教育」「人を育てる」という分野においては、今の状況で「ダブルジョパディの法則」を機能させてはいけないと思っています。

 

なぜなら、

 

ビジネスの世界では、例外は確かにありますが、一般的に「大手」の製品や商品は、それなりの品質保証がされ、特に優れてはいないけれど、害になることは稀です(それがいいとは思いませんが、、、)。


ところが、「教育」という領域においては、「大手(国を含む)」が提供するサービス(?)には、常に「害」が多く存在します。


・学校制度

・指導要綱

・受験構造

・理論も論理もない教育デザイン

・ご講演座学中心の授業・講義

GIGAスクール構想構想

・教える教育・研修

・垂れ流しの e-Learning

・受講することが目的の高額研修

・似非AI搭載の教育システム


などなど、、、(いくらでもありますが、、)

正直なところ、ほとんどが「害」のように思います。


と嘆いていても、状況は何もかわりません。


考えてみると、今の「大手」も最初から「大手」であったわけではありません。一部の商社などは江戸時代から、、、ということもありますが、それでも最初は「弱小」というか、1人から始まったはずです。

 

「学習者主体」、「個別化教授システム」、「インストラクショナルデザインなどがいつか「大手」になるように、小さなことからコツコツと(もう誰も知らないギャグです)やっていきたいなぁと考えるのです。