今回は、 ”「企業内教育」と「学校教育」の ” 決定的な違い ” 再(?)考察 ” というテーマで考えてみます。

これまで何度も同じような内容については記してきているのですが、あらためて考えてみます。
「企業内教育」と「学校教育」の ” 決定的な違い ”
は何でしょう?
勿論、いくつもの違いがありますが、” 決定的な違い ” は、先日も、”「頭が悪いと思えるからこそ ” 学べる ” 」の意味(もはや相対評価をやっている場合ではない)” の中でも記しましたが、
” 差をつけない ” か、 ” 差をつける ” かです。
・「企業内教育」は ” 差をつけない ”
・「学校教育」は、” 差をつける ”
ということです。
「教育」に ” 差 ” という概念を持ち込む? という疑問がある方もいるでしょう。
それに、最近では「学校教育」でも、「誰一人取り残さない学校教育」などということが言われたりもします。
しかし、実際には ” 成績 ” をつけるということが「学校教育」の1つの目的になってしまっているわけです。
これについては、進路決定の目安や推薦等の根拠になっていますから、やめてしまうとその学校だけが取り残されてしまうので、なかなかやめることは難しいでしょうね、、、
本来、「企業内教育」の目的に ” 差 ” という概念はありません。
インストラクションを受けた社員の誰もが、同じ知識・スキルの習得をすることが必要です。
つまり、「目標基準準拠評価(絶対評価)」です。
ところが、「学校教育」に洗脳された人たちは、「学校教育」と同じように ” 差をつける教育 ” をデザインして、
「今回の教育は正答率85%だから成功した」
とか、
「70%正解で合格!」
などとやっているところが多くあります。
全くのナンセンスに気づいていない日本企業がほとんどでしょうね?
企業内教育は、” 完全習得 ” つまり、インストラクション後の事後テストでは「全員が100点」でなくてはダメなのです。
「全員100点なんて、とても無理でしょ?」
という人は、「教育」を行うことをやめた方がいいです。
何年も教育をやってきて、このように考える人は永遠に「学校教育」を引きずります。
何度でも学ばせて、全員100点が取れるまで「教育」をやめてはダメだと思います。
どうしてかというと、” リスク ” です。
たった一人の社員の知識不足、誤認識が、” 会社を傾かせるリスク ” があります。
「学校教育」のように個人の案件ではなくなってしまうのです。
コンプライアンスやセキュリティには必死になるのに、この ” リスク ” を認識していない企業が非常に多いのです(それだけ「教育」というものの重要性を理解していない経営層が多いわけです。日本では、CLO(chief learning officer)を置かない会社がほとんどですから、、、)
。
いい加減な知識・スキルを持って対外活動させている会社は、いつ傾いてもいいと考えているのでしょうか、、、?
リストラをしたり、早期退職、希望退職を募る前に、「企業内教育」について少しでも学べば、業績もアップすると思うのですが、、、