そうです、e-Learning をやるとなると、LMSって考えますよね?
でも、これこそが今の日本の教育を象徴している思考の一例です。
そして、この思考(?)には仕掛け人が当然います。「LMS業者」です。
「LMS業者」が日本にどれだけあるでしょう? もちろん大手のIT企業はほぼすべてLMS専門の部署があり、中小のLMS専門業者も山ほどあります。
20年以上前から、「LMS業者」の”暗躍”が始まり、すっかり日本中が”洗脳”されてしまいました。
e-Learning をやるには、まずLMSを導入しなくては・・・・という「念仏」のような”陰謀論”。
しかし、考えてみてください! e-Learning って、単に「デジタル」や「IT」を使った学習ということで、決してLMSのことを示しているのではありません。
仲良くさせていただいている熊大の「教授システム学研究センター(Research Center for Instructional Systems; RCiS)」も、もちろんLMSについて教えています。
ただ、それは、どうしてもLMSを使う必要があれば、、、という前提です。
当然、学習目標達成のために、LMSを使用することが他の方略より、効率的、効果的であれば、LMSを使うことを強く推奨します(安くね)!
つまりは、まず、何故LMSを使うのか? ということを考えてみてほしいということです。
とはいえ、LMS批判ばかりしても仕方ないので(言いたいことはたくさんありますが)、LMSを使うメリットについても記します。
日本企業が考えている「普通の」メリットと、本来の「真正な」メリットを箇条書きしてみます。
(LMSを使う「普通の」メリット)
・e-Learningをやってます、、というアピールができる
・教育をやった気になれる
・コンテンツを作ることが仕事と認められる
・成果を適当に捏造できる
・予算が取れて部署の存続ができる
・表面的な費用が抑えられる
・アンケートを取りまくれる
(LMSを使う「真正な」メリット)
・学習データの集積ができる
・時間、費用の効率的使用ができる
・全体の管理が安易になる
・学習者の分類がやりやすい
・適応学習、PSIができる
こんな感じでしょうか?
LMSをどうしても使わないといけないのは、当然(LMSを使う「真正な」メリット)がある場合です!
正直なところ、日本企業がLMSで行ってる「教育のようなもの」の90%以上は、LMSなんて使わなくても、メールでも、チャットでも、紙媒体の郵送でも代用できますし、逆にその方が学習成果が上がる場合が多いと思います。
LMSのメリットを何も生かしてないデザインばかりで、、、、ムダしか無いのが今の日本企業のLMSを使った e-Learning です!
では、次回は、LMSを含めた、効果的、効率的な e-Learning について語ります。