今回は、「 e-Learning 受講時の最低限の作法」について少しだけ考えてみました。
LMSなどで、e-Learning コンテンツを受講する際、どのような状態で臨んでいるでしょうか?
学生の場合は比較的割合が低いでしょうが、企業内教育の一環として受講している方の殆どは、
”パソコンやスマホの画面を見ながら、ただ聞いているだけ”
だと思います。
「いやいや、それが e-Learning だろ?」
「それだから、通勤電車の中でもできるんだよ!」
などと言う人がいるでしょうが、正直なところ
”それ、殆ど時間のムダですから!”
と、思っています。
「集中するということ?」
いや、そうではありません、スライドや話に集中することは当たり前のことで、音声消して、バックグランドにして、時間がすぎて受講履歴が残ればいい、、というような ”垂れ流しコンテンツ” のことを言っているのではありません。
自分にとって、仕事で必要な知識やスキルを習得したいと学習者が望む場合の e-Learning コンテンツ受講時の話です。
では、「 e-Learning 受講時の最低限の作法」とは何かというと、
「紙とペン」
です。
「なんてローテク、アナログな!」
とか、
「それって、デジタルの意味ないでしょ?」
とか、
「そんなの e-Learning じゃない!」
と思うかもしれませんね?
「記憶」の問題です。
何度も記してきましたが、
人間の ”記憶” なんて、たかがしれています!
”マイクロラーニング” だとか、”5分でわかる” なんていっても、ただ聞いているだけ、ただ見ているだけでは、
”ほとんど記憶できません”
もし嘘だと思うなら、手ぶらで、集中して、5分くらいの短い e-Learning コンテンツを受講してみてください。
どれだけの内容を記憶できているか理解できるはずです(記憶できたと思い込むのは除きます)。
ほとんどの人が、コンテンツの中で重要だとか、ポイントだとか説明していることの ”半分も記憶できていない(半分も記憶できれば超人です)” と思います。
学校の「ご講演座学」授業でやっていたこと、
「ノートをとる」
ということをやらないことが「 e-Learning 」だと勘違いしているのは、
導入する業者や国、アカデミアの責任
ですね?
ICT教育、デジタル、GIGA、DXとか、、、があまりにも大きく宣伝され、
”見るだけ、聞くだけで学習ができる”
、、、と洗脳されている感があります。
学生が受験のために受講する e-Learning などでは、メモ、ノートを取りながらとか、途中で手持ちの紙の問題を解くなどということをやっている場合もあります。
本来は、「ご講演座学」を映像にしただけの e-Learning ではなく、学習者が自ら読んで学習する方略の方がいいとは思いますが、 e-Learning コンテンツしかない場合は仕方がありません。
それが、”本当に必要な学習” であるのなら、
「最低限の作法」
として、
コンテンツを受講しながら、重要なこと、ポイント、どうでもいいこと、なんでも可能なだけ、
「紙にメモ」
することです。
そしてコンテンツ終了後、そのメモを辻褄が合うように、書き直してみてください。
そうすれば、聞くだけ、見るだけの e-Learning より ”少しは”「学習」になると思います。
騙されたと思って一度やってみれば、その効果が理解できるはずです。