louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

「CBE(Competency-Based Education)」~チェンジ・ザ・ワールド~

「CBE(Competency-Based Education)」というのは、これもまた少し前に教育人材育成業界(?)で「トレンド」になった「コンピテンシー」をベースにした教育のことです。

 

実は、これは非常に難しい。でも、そういった難しいことを避けていては目標には到達できません。

 

では、「コンピテンシー」とは何でしょう?

企業(特に人材育成部門)において多くの認識は、「ハイパフォーマーに共通して見られる行動特性のこと。高い成果につながる行動特性」

と、されていることがほとんどだと思います。

 

しかし、一般的な定義としては、

「同じ状況下で特定のタスクを実行するために、必要なスキルと能力、および知識の組み合わせ」

 

だいぶイメージが違いますね?

これは、企業の人事、教育担当者が「ハイパフォーマー」要は営業成績や生産性のよい人の行動を真似たら、みんな「ハイパフォーマー」になり、Win-Winになるという妄想を抱いているからです。

 

完全に「妄想」ですね?

状況も環境も違う個人の行動を真似たところで、誰もが「ハイパフォーマー」になることなど決してありません。

 

ということで、そういった話は置いておいて、「コンピテンシー」の話に戻ります。

 

コンピテンシー」の構成要素は下記の4つです。

・知識
・スキル
・特性(状況に対する一貫した反応、行動)
・動因(行動を起こす要因)

 

ここで、あれっ? と、思いませんか、「知識」も「スキル」も「コンピテンシー」の要素なのです!

 

当然ですよね? 「行動」を起こすには、「知識」と「スキル」が必要ですよね?

しかし、企業で「コンピテンシー」が流行ったころ、「行動分析」や「行動科学」、「行動主義心理学」などだけがもてはやされ、どっかの著名なコンサルを雇って「行動」に注力しました。

これでは、「CPUを付けずにSSDを4TB積んだコンピューター」と同じです。

 

コンピテンシーとは?

ということで、「コンピテンシー」の概念はおわかりいただいたでしょうか?

 

そこで、考えられたのが、「CBE(Competency-Based Education)」です!

コンピテンシー基盤型教育」のデザインにおいては下記の、5つが重要になります。

 

1.学習者に期待されるパフォーマンスに基づいてコンピテンシーを記述する

2.コンピテンシー全体の達成を支援するために足場かけを用いる

3.学習を加速させるようにコンピテンシーを構造化する

4.コンピテンシーの評価は、基準準拠型で、個人に合わせたものであるべき

5.各現場での評価のバランスをとる

 

そう、もっとも重要なのは4番で、「コンピテンシー」が「評価」できるということなのです。

 

「アンケート」のところでも書きましたが、企業において「行動」を測るのは「アンケート」であったり、「上司や同僚の感想」であることが非常に多く、いつまでたっても非科学的です。

 

まぁ、「コンピテンシー」はもはや過去のトレンドになった感があるので、何が言いたいかというと、下記の図になります。

絶対的評価

「評価可能な部分への教育アプローチ」が重要だということです。