Adaptive Learning は一般に「適応学習」とよばれます。
「適応学習」は、学習者ひとりひとりのレベル・能力・特性に 合わせた学びを提供する学習スタイル です。PSIと近い考え方ですが、近年は「適応」という言葉が気に入られたのか、割とポピュラーになってきました。
これは、PSIのように全く1人1人にしなくても、ある程度のレベル別で対応する(ほんとはそうじゃないんですが)ことができるからです。
それとITが発達したことから、やる気さえあれば個別、レベルグループ別にそれぞれに合ったインストラクションを提供できるようになったことも大きな要因かもしれませんね。
企業内教育で自分が考えられる理想的なループは下のようなものです。
では、タイトルのもう一つ「 One-Size-Fits-All」とは何でしょうか?
言葉の通り、すべての人に同じインストラクションを行うことです。つまり、学校や企業内で行われている「教育モドキ」のことです。
ほんとに、「これは無駄でしかないので、やめよう!」 と思った方も少しはいるんじゃないですかね? やめるにやめられないのが「大人の事情」であることはよく理解できます。
でもね、もしそこで諦めるのであれば、「教育」なんて言葉は使ってほしくないと思うのです、、、。
話を元に戻して、ここ数年で最もAdaptive Learningに乗り出した業界が、「学習塾」の業界です!
「学習塾」って、あっという間に「個別指導」が主流になりましたよね? それは上の図にあるように「少子化」によって、ちゃんとした成果(どこそこの学校に何人合格とか)を出さないと、経営ができなくなっていたからです。
これまでの大人数の学校型「ご講義」座学では、生徒があつまらなくなったので、飛びついたのが「個別指導」です。
まぁ、「指導」とか言ってる時点で内容はこれまでと大きく変わってはいないのですが、営利企業としては「個別」をうたって、ある程度の反響があったのです。
塾に通わせる親の心理だと、「個別」でやってくれるならこれまでより成果がでるだろう! とかんがえるのはわかります。
「個別」でやる方が、「ご講義座学」より成果がでるのは、自分で学習する時間がほとんどだからです。「ご講義座学」はつまらない話をずっと聞いていないといけないので学習する時間はありません。でも、「個別」は自分で問題を解き、先生がテスト評価をし、アドバイスをする、、、、まぁ、普通に考えて学習してるのだから成果はある程度でるでしょうね、、、。
しかし、それなら家で学習しててもいいんじゃないか? と私は考えるのですが、お金をはらって塾に行く、、ということが心理的に好影響を与えている部分もあるので全面的に否定はしませんが、、、。
最後に、「塾」をみならって「企業内教育」も少しはよくなってほしいものです。
「適応学習を進めるためには 」
1.学習者の知識・スキルレベルをデータとして教授側が認識すること。
2.個別、もしくはグループ分けの対応を決める。
3.対応できる範囲を設定する(どこまでやれるか:最終フィードバックまで)。
4.学習者には、相対評価ではなく、絶対評価であることを認知させる。
5.学習者が、必要な学習だけを実施する(プラスαは、クリアしてから)