「PSI( Personalized System of Instruction )~ 個別化教授システム ~」は、アメリカのフレッド・ケラーによって考案された授業の方法で、アメリカの大学のいくつかで取り入れられています。
その特徴は、
第一に、周到に作られた独習教材を使って、各学習者個人が自分の学習ペースで単元の学習を進めていく。(小さな学習単元)
第二に、各単元の内容を完全に習得したことをプロクター(学習指導員)がテストをすることで確認し、コースを進めていく。
そうすると、
教員の仕事は何になる?
教壇に立って講義をしなくていいの?
ってなりますよね?
その通り、PSIでは教員は教室で講義をする必要はない!
ましてや、企業内教育、ましてや、これだけICTが発達した時代、なぜ対面で、全員同じレベルで、、、と考えるのでしょうね?
いかに、「教育」というものを「軽視」しているかがわかりますね?
さて、PSIに戻ります、
教えたい内容はすべて印刷された独習教材として学習者に配布されているので、学習者は講義を聴くのではなく、各自が自分の最適なペースで教材を学習していきます(わからない学習者はサポートする)。
教員の仕事は、講義をすることではなく、学習者のための独習教材を作成するということになります。さらに、各単元の完全習得を確認するための確認テストを作ることです!
つまり、
・学習者のペースで
・考える学習
・完全習得学習
・教えない教育
ってなりますよね?
こういった考えに近いところでは、
・カーンアカデミー
・熊本大学教授システム学専攻
・公文式
なんかがあり、実際に成果を上げています!
思想・思考上では、とっくに「個人」重視の時代になっています。もうそろそろ「PSI( Personalized System of Instruction )~ 個別化教授システム ~」をやってもいいんじゃない? と思っています。
例えば、企業内の新人教育、継続教育を考えると、全員同じ「モノ(対象)」として同じ内容、同時に、ご講演座学等や、研修という名の強制を行っていますね?
では、あのオードリー・タンさんみたいない人が新人として入社してきたらどうでしょう?
オードリー・タンさんみたいな人に今やってるのと同じ「教育モドキ」を行いますか? (多分、日本の企業内教育担当者は、変わらずやるでしょうね?)
「PSIなんて、AIでやれる!」 と思った方! あなたは正しい!
しかし、現在のAIと呼ばれているモノの99%は「単なるプログラム」なので、碁や将棋で勝つというくらいしかできません(それでもすごいことですが)。
ましてや、お金にならない教育・学習に本気でAIを開発しようなんてところはありません。
少しお金があり余裕のある企業は、常に「トレンド」を追いかけ、取り入れます。そういった企業が「AIです!」「トレンドです」「どこそこの大企業で事例があります!」ということで、「単なるプログラム」を高いお金を払って導入します。
そうはなくて、PSIやIDのようなロジカルでクリティカルな考えで、どうすればいいかを考えることが第一歩なのですが、、、、、