教育理論
教育関連の人たちが多く読んでいるはずの、 「学習者中心の教育を実現する インストラクショナルデザイン理論とモデル」 Volume Ⅳの第5章「カリキュラムの新しいパラダイム」に関するお話です。 この章を書いているのは、マーク・プレンスキー! そう、いま…
今回は、「基本中の基本」、「原点に帰ろう」シリーズ(?)です。 教育において、最も基本的な指標(?)として、ロバート・メーガーが残した「メーガーの3つの質問」は、多くの人が知っていると思います。 (メーガーの3つの質問) ① Where am I going? …
何度も記しますが、e-Learning という方略がこの国に入ってきて、多分もう30年程経っていると思います。 最初は、何かわけのわからない商社みたいなところがアメリカのシステムを日本語版にして(もしくはそのまま英語仕様で)売り出す、とか、大手IT業者が…
いまだに頭の整理がうまくできないが、衝撃から少し時間がたったので、なぜ? と、今後のために、ということを他人事目線で考えてみました。 まず、なぜ今回のようなことになったのか? 真相は当事者でもないし熊大にいるわけでもないので全くわからないです…
熊本大学教授システム学専攻、及びセンター(RCiS)と、日本の「教育・学習」の“崩壊”については、いくらでも書きたいことはあるのだが、、、、とりあえず自粛しておこう。 と、思ったが、やっぱりダメだ! ほんとどうにもならないのか? もうみんな去っちゃ…
定年&再雇用という低賃金労働者になって、なんとなく日常に流されつつも「教育・学習」について考えていたのだが、、、、 なんと、、知らないうちに、日本の「教育・学習」の最後の砦、、いや唯一まともな「アカデミア」であった 熊本大学教授システム学専…
”言葉”の使い方が重要ということを前回記しました。 何故なら、”言葉”は”思考”だからです。 ”言葉”で人の”思考”がほとんど決められると言ってもいいでしょう?(哲学みたいであまり気持ちいいものではないですが、、、) 言葉 「夢」、「理想」、「ありたい…
インストラクショナル・デザインは、極めて「ロジカル」な考えです。 それがわからない人たちは、 「“理想”ばかり論じて、時間がかかるし、面倒な手順ばかり作って“直感”も“経験”も取り入れられない!」 「創造性がないじゃないか!」 などとネガティヴな反…
「事前テスト」を無事(?)不合格になったら、さて本題の「学習」になります。 本当は、「前提テスト」から「事後テスト」まですべてが「学習」なのですが、一般的に考えられている、教える側がもっとも拘るのがここです。 正直なところ、私見としてはこの…
(真正な)学習目標が決まり、方略を検討して、 「どうしても e-Learning が必要なら・・・」 導入するしかないですね? まぁ、ある程度の規模の企業ならLMSの2つや3つはすでに入っているでしょう? LMSなんてどれでもいいですから、あるものを使いましょ…
UX・UIで、主にUIのお話です。 大原則として、 ・オンラインのテキストと、紙のテキストは違うという認識が必要! ・オンラインではテキストの60%(最大) しか読まれない! (10%の人は全く読まない!) ということがあります! そうですよね、、、オンライン…
さて、2つ目はこれです! hack②:知識の呪い 「呪い」とは、、、結構怖い内容ですが、実際に怖いことなんです。 簡単に記すと、 「自分の知っていることは、他の人も知っていると思い込んでしまい、そのことについてあまり知らない人の立場を理解することが…
「4C/ID モデル」は、企業教育に向いたモデルなので、日本では殆ど使われていないですが、似たモデルに、「ストーリー中心型カリキュラム(熊大大学院)」 や「マーク・プレンスキーのスキル基盤型カリキュラム」 等があります。 では、「4C/ID モデル」 と…
企業内教育には、PBL(Problem-based Learning)ではなく、TCI(課題中心型インストラクション)の方が有効ではないか? ということを前回に記しました。 では、TCI(課題中心型インストラクション)とは何でしょう? 簡単に説明すると下記のような感じで…
知的技能について、再考してみます。 学習目標分類の比較 学習成果の分類には上記のように、研究者によって名称こそ違いますが、ほぼ確定されています。 大雑把にとらえれば、「記憶」「応用」「創造」といったところでしょうか? 今回の「知的技能」は、ガ…
アカデミアの先生にはわからないこと(研究と実践の乖離)の Part.2です。 アカデミアでの研究や理論、モデルなどは、深く詳細に考えられ、非常に素晴らしいと思ってます。 だから、わからない事案の時、判断を迷った時などには、理論に立ち戻ったり、先生…
教育や学習の理論を学ぶには、様々な方法があります。 企業人においては下記の5つくらいの方法があるかと思います。 1.書籍で学ぶ 2.ネットで情報収集し学ぶ(e-Learning含む) 3.大学に入る 4.公開講座で学ぶ 5.共同研究で学ぶ 私の場合は、3の…
「言語情報のテスト」と「知的技能のテスト」について少し記します。 学習評価をする場合、これはとても重要なことなのですが、ほとんどの場合あまり認識されません。 ガニェのところで「学習成果の5分類」で記しましたが、 ・言語情報・知的技能・認知的方…
「PSI( Personalized System of Instruction )~ 個別化教授システム ~」は、アメリカのフレッド・ケラーによって考案された授業の方法で、アメリカの大学のいくつかで取り入れられています。 フレッド・ケラー PSI その特徴は、 第一に、周到に作られた…
「形成的評価(Formative Evaluation)」について少し、、、 教育プロセスには3つ評価があって、以下のようになります。 1.「診断的評価」 2.「形成的評価」 3.「総括的評価」 「診断的評価」とは、 前もって学習者の実態を把握し,それに合わせた指…
教育や研修の後に、必ずといっていいほど「アンケート」ってありますよね? 日本企業の教育研修担当者たちは、「アンケート」を「評価」として扱ってる人がほとんどです。 いやいや、「アンケート」は決して教育、学習、研修の「評価」ではありません! 「ア…
AI , DX 時代への学習データ準備(明日のために靴を磨こう) 時代とともに、技術は進歩し、思考や理論も新しくなります。教育においては、 「工業時代」:「教える」「情報時代」:「学ぶ」 ということが言われ、学習者中心、学習者主体の教育がいいのだとア…
「垂れ流しの e-Learning」って、いつごろから言われてるか? 多分、20数年前に日本にe-Learningが入ってきてからすぐのことだと思います。 しかし、その「垂れ流し」をやめようとしない、、、というか、前にも記していますが、教育担当者どころか、経営層…
インストラクションにおいて、真正な「学習目標」が一番重要と記しました。 「えっ? 学習目標なんて簡単じゃない!」 って、言う人は100%の割合で、「真正な学習目標」が立てられません。 大雑把に言うと、 「学習目標」 = 「事後テスト」 「事後テストの…
今日は少し趣向を変えて、この約3年間におこった企業の教育事情について記します。 コロナが流行り始めたころ、下のような発表をしました。 ニューノーマル コロナはe-Learningや企業内教育にとって、状況を正に変えられる「最後のチャンス」だったわけです…
完全習得学習、マスタリーラーニングはブルームやその弟子たちによって提唱されました。 TOTEモデルで、EXITできるということは、そのインストラクションの内容を完全習得したということです(もちろん、真正な学習目標、テスト問題がつくれればの話で、この…
今回は「TOTEモデル」について少し。 TOTEモデル >Test(テスト)- Operate(操作)- Test(テスト)- Exit(退出) 図で表すとこんな感じです。 TOTEモデル もともとは、心理学の実験から生まれたモデルらしいのですが、教育という分野はいろんな分野から…
ガニェの学習成果の5分類の続きです。 前回、「言語情報」と「知的技能」が企業内教育にとって主であるということを記しました。 つまり、記憶と応用がまずの目標であることは間違いないでしょう。 ところが、実際の企業内教育で、各インストラクションを受…
日本の教育界(?)では、なんとなく、ガニェ派とブルーム派があるように感じます。 ブルームは有名な「タキソノミー」や「完全習得学習」があり、こちらもすごく大事なので後々触れたいと思いますが、熊大に近い(別に熊大卒ということではないですが、共同…
教育、学習において、もっとも重要なことは「学習目標」だと思います! しかし、この「目標」というのを理解することが、学校教育を教育と認識しているひとには非常に難しいのです。 まず第一に、「目標」と「目的」を混同している人が9割といってもいいで…