インストラクショナル・デザインは、極めて「ロジカル」な考えです。
それがわからない人たちは、
「“理想”ばかり論じて、時間がかかるし、面倒な手順ばかり作って“直感”も“経験”も取り入れられない!」
「創造性がないじゃないか!」
などとネガティヴな反論をします。
まさにKKDですね。
このKKDの思考は、年齢に関係なく、学校教育から生み出されたものなので、個人が自分で「何かおかしいぞ?」と気づくまで変わりませんから厄介です。
KKDは「昭和」ということを以前記しましたが、教育関連の世界はいまだに、そしてこれからも「昭和」なんです。
正直に感想を言うと、物事を「ロジカル」に考えられる人は、今も昔もほとんどいません。
あれだけ「ロジカル・シンキング」が流行したのに、、、企業においても、100人の内、2,3人いればいい方ですね・・・。
インストラクショナル・デザインがなぜ「ロジカル」かというと、まず目標を定義して、目標達成のために「ロジカル」に“効果と効率”を考えて、“方略”をデザインするものだからです。
つまり、デザインした時点で、結果は最初から見えているのです。
もちろん、形成的評価により“方略”やデザインを変更することは常にあります。
インストラクショナル・デザインを導入したけど、、、、
なんていっているところは、まず、形成的評価を行わず、最初に作ったデザインで最後まで突っ走って、目標達成できないというパターンです(人間はすぐに“わかった気になる”生き物ですから)。
ただ、インストラクショナル・デザインの普及を目指す側にも大きな問題があります。
それは下の図のように「理想」とか「ありたい姿」なんていう“言葉”を安易に使うからです!
「理想」なんて“言葉”は、本当に使わない方がいいですね。
「理想」という“言葉”は、それを受け取る人に想定以上の期待と幻想を抱かせるからです。
例えば、デザインした教育・学習で、知識やスキルを身につけて(目標を達成)も、スーパーマンになるわけではありません。
人は「理想」という“言葉”の幻想により、スーパーマンを期待してしまうのです。
また、インストラクショナル・デザインの普及には、もっと「ロジカル」を押し出す必要がありますね。
「ロジカル・シンキング」が流行ったときに「インストラクショナル・デザイン」もセットでトレンドにしておけば、こんなことにはならなかった気もしますが、、、今となっては、、、、なかなか、、
一方で、日本企業の経営者の多くは、
「夢をカタチに!」
などという“ビジョン”ではなく、意味のない“スローガン”を掲げ、
あらゆる種類の評論家たちは、
「日本企業には、“クリエイティブ”な思考が欠けているから、GAFAになれない、、、、」
なんて言います。
KKDも「夢をカタチに」信者も、ともに「ロジカル」も「クリエイティブ」もほとんど理解していないと思います。
「ロジカル・シンキング」がひと昔前に流行りました。
その次に、
「ロジカル」だけではだめで、「クリティカル・シンキング」を取りいれないと!
という風潮になり、
その後、
「デザイン・シンキング」、「クリエイティブ・シンキング」、「アート・シンキング」、、、「戦略的思考」、、
とかが出てきましたね(次は何がでてくるんでしょうね? GPTシンキングとかだったりして、、、)。
この「夢」という“言葉”も、上記の「理想」や「ありたい姿」といった“言葉”と同じです。
続きは、、また。