ガニェの「学習成果の5分類」のうち、これまでは記憶である「言語情報」と、記憶をベースに応用する「知的技能」については記してきましたが、今回は、「認知的方略」と、このところ話題になっている「ChatGPT」について語ろうと思います。
まず、「認知的方略」とは、
>自らの学習を効果的にするための作戦の習得。学習者が学習の仕方を覚える方法。
つまり学習する方法や手段をじぶんで独自に考え適用するということです。
これは、学習の「結果」ではなく「過程」についての成果なので、なかなか取り扱いが難しい事案です。よって、学校教育や企業内教育、研修等ではあまり語られることもないと思います。
しかし、それを少し考えてみるいい機会が突然訪れました。そう、話題の「ChatGPT」です!
「ChatGPT」の出現によって、「AIが小学生レベルから中学生レベルに上がった」と感じている方も少なくないでしょう?
私もそう思っています。
これまでの「AI」とはとても呼べないような”屑プログラム”から、まだまだ中学生レベルではありますが、分野によってはかなり使える「AIらしきもの」に進化しましたね。
実際、「ChatGPT」を使って専門的な回答を得ようとすると厳しいことも多いですが、これまでの「Google先生」なんかに比べれば数段の進歩です(申し訳ありません、、とあやまってもくれますし)。
「ChatGPT」が、「医師国家試験」に合格したというニュースも話題になりました。まぁ、試験問題が殆ど「言語情報」で占められているんでしょうから、当たり前と言えば当たり前で、、、、それは問題を作る人たちが無能なだけで、、、、
そこで、「認知的方略」と「ChatGPT」のお話です、、、(やっとかい!)
何が言いたいかというと、「ChatGPTを使って学習する」というのも一つの「認知的方略」です。
まず、「ChatGPT」で答えを検索し、それがほんとに合っているのかや、それ以外のことはないのか? などを学習していくということです。
これまでは、「Google先生」が関の山でしたが、論文、小説、宿題、、「ChatGPT」を使って目標を達成する人たちが増えてきました。
ただ、これは自分で考えて「ChatGPT」を使ったのなら「認知的方略」ですが、噂を聞いて使ってみた、、という人の場合はそうではありません。
多分、数十年後の世界では、「記憶」も「応用」もあまり必要ではなく「独自の方略や手段」を見つけ出す人が重要視される、、、世の中になればいいなぁ、、と思います。