louribot’s blog

学習成果の出る企業内教育(教育全体)についての考察を語ります

e-Learning

ハックに焦がれて、、、(hack to the future) Part.2

さて、2つ目はこれです! hack②:知識の呪い 「呪い」とは、、、結構怖い内容ですが、実際に怖いことなんです。 簡単に記すと、 「自分の知っていることは、他の人も知っていると思い込んでしまい、そのことについてあまり知らない人の立場を理解することが…

Gamification of Learning ~ 雨はいつか ~

これも少し前の教育関連トレンドですが、「ゲーミフィケーション」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。 「ゲーム」というと、ようは遊びの延長で学ぼう、、みたいな感覚にとらえられるかもしれませんが、そうではなくて、「ゲーム要素」、「ゲーム…

4C/ID モデル(Four Component Instructional Design Model)~これ一押し!~

「4C/ID モデル」は、企業教育に向いたモデルなので、日本では殆ど使われていないですが、似たモデルに、「ストーリー中心型カリキュラム(熊大大学院)」 や「マーク・プレンスキーのスキル基盤型カリキュラム」 等があります。 では、「4C/ID モデル」 と…

教育界における、「内発的動機づけ“神話”の崩壊」について(1)

今日お話しするのは、「内発的動機づけ神話」は、とっくに崩壊しました! ということです。 何度も言いますが、教育業界は世間のトレンドをすぐに取り入れ、そして捨てていきます。 例えば、これまでのトレンドを適当に列挙すると、、、 ・ アンドラゴジー …

e-Learning が失敗する理由 ~ I think, therefore I am. ~

e-Learning が失敗する理由について記します。 まず1つは、e-Learningソフト(LMS)を販売している業者が、教育・学習というものをまったく学んでいないこと。 前にも記しましたが、LMS業者(SIer,専門業者ともに)は単なるシステム屋です! LMS業者の仕…

知的技能(intellectual skills)の再考 ~Long Distance Call~

知的技能について、再考してみます。 学習目標分類の比較 学習成果の分類には上記のように、研究者によって名称こそ違いますが、ほぼ確定されています。 大雑把にとらえれば、「記憶」「応用」「創造」といったところでしょうか? 今回の「知的技能」は、ガ…

アカデミアの先生にはわからないこと(研究と実践の乖離)2

アカデミアの先生にはわからないこと(研究と実践の乖離)の Part.2です。 アカデミアでの研究や理論、モデルなどは、深く詳細に考えられ、非常に素晴らしいと思ってます。 だから、わからない事案の時、判断を迷った時などには、理論に立ち戻ったり、先生…

アカデミアの先生にはわからないこと(研究と実践の乖離)1

教育や学習の理論を学ぶには、様々な方法があります。 企業人においては下記の5つくらいの方法があるかと思います。 1.書籍で学ぶ 2.ネットで情報収集し学ぶ(e-Learning含む) 3.大学に入る 4.公開講座で学ぶ 5.共同研究で学ぶ 私の場合は、3の…

「Learning Analytics」 という幻想・・・

何年か前に、「Learning Analytics」 ということが流行りました。 一部のLMS業者は専用のソフトウェアを売り出したりしましたね。 ちょうど、ロジカルシンキングなんていうのが企業の中でどうにか取り入れだされた頃だったと記憶しています。 それと同時期に…

「テストから作る」という方略と「テスト効果(Testing effect)」

「テストから作る」という方略について、 これは、たしか鈴木先生の本にもあったと思うのですが(?)、「学習目標」を作れない人々(企業内教育担当者)のために、とりあえずこうやってみて、後々、真正な「学習目標」がたてられるようになればいいな、、、…

「言語情報のテスト」と「知的技能のテスト」~人は考える~

「言語情報のテスト」と「知的技能のテスト」について少し記します。 学習評価をする場合、これはとても重要なことなのですが、ほとんどの場合あまり認識されません。 ガニェのところで「学習成果の5分類」で記しましたが、 ・言語情報・知的技能・認知的方…

SCC ( Story Centered Curriculum )は新人教育に最適ですよ! って思うんだが・・・

SCC ( Story Centered Curriculum ) をご存知でしょうか? (ストーリー中心型カリキュラム)については、下記の書籍でご確認してください! ストーリー中心型カリキュラムの理論と実践―オンライン大学院の挑戦とその舞台裏 で、終わってしまってもいいんで…

「CBE(Competency-Based Education)」~チェンジ・ザ・ワールド~

「CBE(Competency-Based Education)」というのは、これもまた少し前に教育人材育成業界(?)で「トレンド」になった「コンピテンシー」をベースにした教育のことです。 実は、これは非常に難しい。でも、そういった難しいことを避けていては目標には到…

Adaptive Learning と One-Size-Fits-All(それで自由になったのかい)

Adaptive Learning は一般に「適応学習」とよばれます。 「適応学習」は、学習者ひとりひとりのレベル・能力・特性に 合わせた学びを提供する学習スタイル です。PSIと近い考え方ですが、近年は「適応」という言葉が気に入られたのか、割とポピュラーになっ…

もうそろそろ「PSI( Personalized System of Instruction )~ 個別化教授システム ~」をやってもいいんじゃない?

「PSI( Personalized System of Instruction )~ 個別化教授システム ~」は、アメリカのフレッド・ケラーによって考案された授業の方法で、アメリカの大学のいくつかで取り入れられています。 フレッド・ケラー PSI その特徴は、 第一に、周到に作られた…

「形成的評価(Formative Evaluation)の重要性」~今日から歩く道をかえてみよう~

「形成的評価(Formative Evaluation)」について少し、、、 教育プロセスには3つ評価があって、以下のようになります。 1.「診断的評価」 2.「形成的評価」 3.「総括的評価」 「診断的評価」とは、 前もって学習者の実態を把握し,それに合わせた指…

「アンケート」を「評価」になんてしてないよね? よね?

教育や研修の後に、必ずといっていいほど「アンケート」ってありますよね? 日本企業の教育研修担当者たちは、「アンケート」を「評価」として扱ってる人がほとんどです。 いやいや、「アンケート」は決して教育、学習、研修の「評価」ではありません! 「ア…

AI , DX 時代への学習データ準備(明日のために靴を磨こう)

AI , DX 時代への学習データ準備(明日のために靴を磨こう) 時代とともに、技術は進歩し、思考や理論も新しくなります。教育においては、 「工業時代」:「教える」「情報時代」:「学ぶ」 ということが言われ、学習者中心、学習者主体の教育がいいのだとア…

IDではなく、「垂れ流しの e-Learningしか勝たん」日本の企業内教育

「垂れ流しの e-Learning」って、いつごろから言われてるか? 多分、20数年前に日本にe-Learningが入ってきてからすぐのことだと思います。 しかし、その「垂れ流し」をやめようとしない、、、というか、前にも記していますが、教育担当者どころか、経営層…

記憶のお話(アインシュタインの電話帳)

「記憶」のお話です。 企業の教育では、「言語情報」と「知的技能」がメインということを記しました。 もちろん、その他の学習成果目標も必要なのですが、もっとも基礎的な学習においてはその2つが重要です。 「言語情報」=記憶 「知的技能」=応用 と、と…

企業内教育におけるコロナ禍(ニューノーマルはどこ行った?)~LMS業者の無能ぶり~

今日は少し趣向を変えて、この約3年間におこった企業の教育事情について記します。 コロナが流行り始めたころ、下のような発表をしました。 ニューノーマル コロナはe-Learningや企業内教育にとって、状況を正に変えられる「最後のチャンス」だったわけです…