インストラクショナルデザイン
J.Kuhl によって示された「活動制御理論(Action Control Theory)」について考えてみます。 自己調整学習を促す1つの理論だと思います。 (活動制御理論) J.Kuhlが提唱した心理学の理論であり、人間の行動や意志決定のプロセスを説明。この理論は、人間が…
テストを解く際の、テクニックに、 ” 一番難しい問題から取り組む ” というのがあります。 例えば、数学のテストなどで、 1.最も配点の大きい、難しそうな問題から最初に手を付ける 2.数分間解いてみる 3.解けそうならその問題を解く 4.行き詰ったり…
今回は、「教育の未来像」ということで考えてみます。 こうなってほしい、、という希望的な想いなので、本当にそうはならないように思ったりもしていますが・・・ 教育に限らず、どの分野でも同じだと思いますが、ChatGPTの出現により、”生成AI”が大きなトレ…
REAL (Rich Environments for Authentic Learning)、もしくは、REALs という考えがあります。 実世界の状況を反映した ”リッチな学習環境を提供する教育的アプローチ” の一つです。 ロープレ、ケーススタディ、プロジェクトベースの学習など、実際のビジネス…
今回は、「他人と比較する」ということについて考えてみます。 学校教育、企業内教育において、”「テスト作成」の現状マトメ・・・”でも記しましたが、 本来は「目標基準準拠評価(絶対評価)」であるべき評価が、「集団準拠評価(相対評価)」で行われるこ…
世の中では、数多くの「成功の方程式」という類のモノが蔓延しています。 メジャーなところでは、京セラの稲盛和夫の、 「人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力」 とか、 アインシュタインの、 「A(成功)= X(仕事)+ Y(遊び)+ Z(沈黙)」 なん…
スポーツ訓練の分野でよく使われるメソッドに、 「全習法」と「分習法」 というのがあります。 「全習法(Total-learning Method)」は, 学習しようとする課題の全体をまとめて一度に行う,ということを繰り返し継続的に行う方法。 「分習法(Partial-learn…
今回は、インストラクションが成功したか、それとも失敗かを測る基準について考えてみます。 「90・90(ナインティ・ナインティ)」というのがあります。 これは、5、6年程前に熊大の教授システム学研究センター(Research Center for Instructional S…
テクノロジーの進化や、環境の変化により、「教育の ”スイッチングコスト” 」が下がっている という話が聞こえてきます。 これまた、非常に「胡散臭い」感じがしますね? 今回は、そのことについて少しだけ考えてみます。 因みに、「スイッチングコスト」と…
e-Learning で実施するインストラクションの「学習目標」について、何年か前に下記のようなチェックリストを作りました。 1.「学習目標」と「教育の目的」を区別して、「学習目標」だけが明記されている。 2.「学習者」が主語で、この教育を受けて「何が…
教育・学習関連の文脈だけではなく、あらゆるトレーニング、訓練等の中で、「集中力(concentration)」については、過去から現在、そして未来にも永遠と語られます。 「学習には集中が必要」 「集中しろ!」 「集中力が足りないからだ」 「集中力が続かない…
インストラクショナルデザインを学んだ人なら、「ADDIE」と「SAM」のプロセスモデルがあることは誰でも知っていますね? また、特にインストラクショナルデザインを学ばなくても、教育関連の研修やセミナーを受講された人なら、「ADDIE」くらいは聞いたこと…
今回は、かなり前から呪文のように繰り返される「少人数クラス」についての考察です。 文科省がどこかの専門家(?)の意見を取り入れて、小中学校では「35人学級」→「30人学級」、、、、などという政策を主張していますね? 世間のリベラル(?)な博識…
「活性化拡散」という考えがあります。「脳」の「記憶」についての概念なので、心理学や脳科学などでたまに取り上げられますね? (活性化拡散) ・ある情報が活性化されると、それが他の関連する情報を活性化し、さらにその情報が他の情報を活性化する(思…
企業においては、 ・SME(Subject Matter Expert:内容領域専門家)・インストラクター 学校では、 ・教師 に、 「インストラクショナルデザイン」を学ばせない方がいい! という考察です。 SMEにインストラクショナルデザインを学ばせるな! 極論といえば、…
今日は、これまで学んだり、情報収集したりした「テスト」についての「作成」する際のマトメとして羅列してみます。 年のせいか(?)どうも忘れてしまうことがあるので、、、、 「テスト」というものを専門として研究している人や研究室もあるようで、なか…
「4C/IDモデル」や「スキーマ理論モデル」、「ライゲルースの精緻化理論」のところでも少し記しましたが、 今日は、「認知負荷理論(Cognitive Load Theory)」と「ID(インストラクショナルデザイン)モデル」について考えてみます。 「認知負荷」という考え…
以前記した、「ティッピングポイント(Tipping Point)」のマルコム・グラドウェルが有名にした「1万時間の法則(10,000 Hour Rule)」についての考えです。 1万時間の法則 (1万時間の法則(10,000 Hour Rule, Ten-Thousand-Hour Rule)) 物事を極めたエ…
「学校教育」においては、定期的に「ゆとり教育」と「詰め込み教育」が繰り返します。 日本の戦前戦後の「学校教育」は、ある意味「ゆとり教育」でした。 この時期の”ゆとり教育” は身分や金銭的な構造に飲み込まれた、現代で考える”ゆとり教育” とは違うも…
今日は再度、 「なぜ”インストラクショナルデザイン”が日本で普及しないか?」 ということについて考えてみます。 インストラクショナルデザイン 理由・原因は、もちろんいくつもあります。 今回は、理論やモデルの弱点等については考えずに、”外的な要因”を…
まず、今日は 「実行機能:遂行機能(Executive Function)」 について記します。 発達障害や脳のワーキングメモリ関連で語られることが多く、あまりに当たり前のことで「教育・学習」の分野ではそれほど頻繁に出てくるコトバではないのですが、共通する部分…
最近は「専門家」というコトバの意味が少し安くなってしまっていますが、今日は「専門家」は自分の「専門」で頑張ってほしい、、「餅は餅屋」というお話です。 『創造する経営(Management in Small Doses)』で有名な経営学者ラッセル・エイコフは晩年に「逆…
「過剰学習」(Overlearning)は、必要なのか? という論点で記します。 (過剰学習)とは、簡単に言うと、 学習者が必要な知識やスキルを身につけた後も、同じ内容を続けて学習すること。 です。 (機械学習や統計学の、「過学習」「オーバーフィッティング…
「人間中心主義」と「教育」の関連から少し考えてみます。 「人間中心主義」というと、「人間性心理学」のカール・ロジャースのことが浮かびますね? カウンセリングで有名なカール・ロジャースの「療法」の概念としては、 (無条件の肯定的関心) カウンセ…
インストラクションをデザインしたり、テスト問題を作る際に、昔からよく引用される理論(?)に、「覚醒ポテンシャル(Arousal Potential)」がありますね? 「人間は単純過ぎるものには快感を感じないが、複雑すぎるものには不快感を感じ、その中間に快感…
今日は、「多重知能理論」について少し考えてみます。 「多重知能理論」は、Multiple Intelligence理論(MI理論)として、ハワード・ガードナーによって提唱されました、、、 ・・・なんてことはどうでもよくて、さっそく内容です。 要は、「知能」について…
「偽陽性(false positive)」は、コロナ禍の検査において有名になった言葉なので知ってる人も多いでしょう? 偽陽性 感染の検査では「感染していないのに検査が陽性になる偽りの陽性」みたいなことですが、ある一部の社会的な言葉の定義としては、 「パターン…
GIGAスクール構想なんていうものが出てくる前に、TPACK(Technological Pedagogical Content Knowledge)という考えがありました。 TPACK(Technological Pedagogical Content Knowledge)は、教師が持つべき知識を表すフレームワークです。 TPACKは3つの知…
「AI」という言葉が出てきたころ、モラヴェックのパラドックス(Moravec's paradox)ということがやたら語られることがありました。 これは21世紀になってAIがまた再注目された時にはあまり話題にはならなかったのですが、解決されたわけではなく、AIを宣伝…
ここ数十年、ことあるたびに 「教育改革が必要だ!」 とか、 「日本の学校教育が劣化したから、、、」 というような言葉を見かけます。 そこで、今日は、「教育改革(Education Reforme)」ということについて、「学校教育」と「企業内教育」という視点で考…